月別アーカイブ: 2012年2月

主婦話

先日、同い年のスタッフとしみじみ語りました。

寒い夜診の、ちょっと空いた時間に。

話の発端は、今、分娩予定日が決まろうとしている方は、10月の半ばです。
10月13日とか、10日とか。
時間が早く回っているのが、ヒシヒシと伝わってきます。
10月の半ばと言えば、春を過ぎて、さらに、この暑さ、異常~!!と叫びそうな(いや、叫んでます)真夏を超えて、長袖に何か羽織りたくなる季節を迎える頃の予定日です。
月日の流れるの早いね・・
ってところから
年をとりたくないよな・・
自分、どんな年寄りになっていくんだろう・・
ある意味怖いね・・
だって、誰だって痴呆になりたくないし・・
誰だって、目も耳もちゃんとしていたいし・・
誰だって、やさしい好かれるおばあちゃんでいたいし・・
でも、自分の意思とは関係なく、年老いていく・・
子ども達も、どういう大人になっているのか・・
きちんとした大人になってくれているのだろうか・・
家庭をもっているだろうか・・
親に頼りっきり、も困るし、知らん顔されても悲しいし・・
やだやだ・・
と、語ってしまいました。

こんな話し、数年前まで実感ありませんでした。
母が私の年くらいに、近所のおばちゃんとこのような話しているのを小耳に聞くと
年よりくさ~なんて、他人事に思ってました。
でも、この年齢になると、1年の早さを目の当たりに感じ、しみじみ先の事を考えてします。

考えても仕方ないことですよね。
みんな平等に課せられていることです。
不安や怖さもあるけど、考えても、仕方ないなら、新しいことに常にチャレンジし、若い人たちと話すことを好んで(若者は嫌かも・・)、いろんな考えを持ついろんな人と会話し、かつ、自分が歩んでいく年齢の方々ともたくさん話して、そんな毎日を過ごしていきたいと思います。
そういう環境が与えられていることは、すごく幸せです。
職場も家庭も、友人も。

今の年齢は、自分の考え方、やり方に疑問を感じることもしょっちゅう、
将来のことを考えると不安は山のように尽きず、
ふと孤独を感じて泣きたくなることも時々、
乗り超えなければいけない壁は数えきれないほど、
でも、楽しいこと、うれしいこと、やったーと思うことの方が断然多い毎日です。

自分の気持ちに正直に、日々過ごしていこう、
と、主婦話をしたあと、自転車を立ち漕ぎしながらの急ぐ帰宅途中、頭の中では冷静に思いました。
eri.hosoda


Valentine Day

今日は、誰もが認識OK、バレンタインデー。
今の時代、義理チョコだけでなく、「友チョコやファミチョコ」なんて言葉のほうが行き交っている気がします。
娘が、小さい頃は、友チョコを前夜に作って、大きいタッパに詰めて持って行き、帰宅後は、そのタッパに何種類ものチョコをもらって帰ってきたものです。
息子は、というと、言うにも及ばず、母チョコのみ、という寂しいバレンタインが何年間継続中。
今年は、いや、今年も、その・・母チョコのみ・・が更新される様子。
院長は、今日のお昼休憩中にスタッフ一同からいただきました。
クリニックの一番若いスタッフが選んできてくれました。
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食べるのがもったいない、スーパーボールみたいな、きれいなチョコでした。
毎年、ショーウインドーでしか見ることの出来ない、きれいなチョコをいただきます。
もちろん、私にじゃなくて、院長に!ですよ。
チョコだけでなく、スタッフの一言がうれしいです。
「いつも、お疲れ様です!」
その一言は、チョコ100粒くらいの甘さのある、癒される言葉です。
ありがたいことですね。

いただいたチョコは、夜診が終わって、自宅でさんざん眺めて、子供に自慢して、もう一度、私に自慢して、それから、丁寧に味わいながらいただくわけです。そのあと、私の口にもおすそ分けしてもらいま~す。
eri.hosoda

京都マラソン

3月11日、日曜日、京都マラソンが行われます。
東京マラソンや、大阪マラソンは、実施されていましたが、京都は初の試み。
クリニックの前にある西京極運動公園から、15000人のランナーが京都路を目指し、スタートです。
ぜひとも、成功してほしいし、芸能人も参加する!という話題もあるし、楽しみです。

しかし・・・

駅伝とは違って、150000人のランナーが集団でスタートするわけであって・・。
想定するに、クリニックの前も、1時間~1時間半は通行規制がかかるはず。
しかも、西京極運動公園~葛野大路を上り、さらに四条~梅津・・と、横断することができません。
その1時間半、八方ふさがり状態です。
院長はじめ、私もスタッフも、その時間帯に何かあったらどうするの??
横断禁止なら、その時間帯にその向こうに住んでおられる患者さん、妊婦さんに何かあったらどうして、クリニックに来てもらうの??
と、疑問、不安が生じました。
陣痛がきて、1時間でお産になる方もいらっしゃいます。
出血がとまらない!という症状が起こるかもしれません。
そこで、京都市のマラソン実行委員会の方に聞きました。
「いや・・その時間帯だけは避けてください。待ってもらうか、早めに来てもらうか・・。そのときに来る患者さん、何人くらいいらっしゃいますか?」
これが、1番最初の答えでした。
驚きです。軽い答えで、泣きそうでした。
「その1時間に誰が、どんな症状で来られるか、わかっていれば、私たちも対処はできます。不安も困ることもありません。極端な話し、細田に来られている患者さん全員がその1時間に何が起こるかわかりません。その1時間どういう対応をしたらいいのか、教えてください。」
そう、問いただしたのが、去年の夏です。
それから、半年。
京都市に聞いても聞いても、命優先の対応の答えが返ってきませんでした。
やっと、今日、二人の京都市の方が来られました。
内容は、迂回路の説明です。
(注*迂回路を知りたい方は、外来に張り出しておきます。)
それ以上の発展、名案は、ありませんでした。
「もし、普段なら10分で来院できるところに住んでいるのに、迂回し、30分、時間がかかった。
それで、重篤になった・・というときには、京都市として対応していただけますか?」
というこちらの質問に「対応します」と言っていただけました。
それでも、命がかかっていること。対応してもらえればそれで済む問題でもないし、もっと、いい最善策がほしかったのは本音です。
おそらく、その通行止めの1時間半ほどの間に、一刻を争うことが起こる確率は、ごくごくわずかだと思います。
過去の事例から考えても、ほとんどの方は、迂回路で間に合うし、「1時間後に落ち着いてから、診察しましょう・・」で、可能な方です。
しかし、一刻を争う!という方が、ゼロではない。
ゼロでない以上、患者さんも私たちも、不安になる・・。
この気持ち、実行委員の方に、どこまでわかってもらえたのか・・と思うとともに、3月11日当日朝の7時55分から9時25分の間に、一刻を争うことが起こりませんように・・と祈るのみです。
話し合いの中で
「もし、ご家族がクリニックの目の前、5分でクリニックに来られるところに住んでいながら、ちょうどマラソンスタートのときに、迂回して30分かけてクリニックに来られて、そして、結果、車でお産になった、死産になった、重篤になった。そしたら、どうします?」
と聞きました。
「・・・・・・・・・」
京都市の方は、無言でした。
なら、対策をもっと早くに考えて、あらゆる決まりを想定して、それから、マラソン大会の告示をしてほしかったです。
市役所に帰って、「細田クリニック、うるさいおばさん(←私のこと)やった・・」と思っておられるかもしれません。
実際、こんな質問疑問をこちらから聞いたのは、細田クリニックの私だけだそうです。私が質問したそのあと、京都市の方から、病院回りをされて、そこで、言われたことはある、とのことでした。
でも、私の中で、必死に、問うても、「もう安心!」という言葉が、よぎってこないのです。
もちろん、一生懸命対応してくださっていることも承知しているし、マラソン大会も成功して欲しいのは、強く願っています。それは、言うまでもありません。
しかし、先にも書いたように、「無事にその時間が過ぎますように・・。」
今は、それしかできないことに、不安が残っています。
eri.hosoda