月別アーカイブ: 2006年7月

1週間

1週間ぶりにパソコンを開く。ブログだけでなく、パソコンを開くのも1週間ぶり。
というのは、私が入院。
命がどうこうというわけではないので、たいしたことではないのだが、開業してから初めての入院であり、いろんなことを感じ、思い、反省し、そして、自分のクリニックの誇りも見つけた。
患者としてずっとベッドにいると、冷静に、医療スタッフや他の患者さんをそれぞれを第三者として見えてしまう。
看護師さん。みなさん私が医療関係者であることを知っておられたから、すごく接しにくかったであろうが、すごく、親切で、全く一般のおばちゃんとして会話してくれてうれしかった。
掃除の方も何人もいらっしゃたが、それぞれいろいろな対応で、カーテンのすそから、掃除機の柄だけを数十センチ入れるだけの掃除の方、「今、いいですか?しんどいときに掃除機かけてすいませんね。すぐおわりますから・・」と言ってくださる方、すごく、気分が違うな、と心底感じた。
そして、私より長く入院しておられる患者様、すごくスタッフを観察していらっしゃる。「今日の看護師さん、話しやすいねん。そやから信用できるねん。」「あの掃除のおねえちゃんのお風呂掃除すっきりしてきれいやわ。」「いつもご飯並べてくれる○○さん、いつも気さくでほっとするわ。休みだと、どうしたんかな?と思うね。」とか。
病院の中は、意識がないとか、痛くて苦しくて、という患者様ばかりではない。そんな患者様は人と人の会話とスタッフの行動が唯一の変化であり、言葉は悪いがマンネリ化している入院生活の中にいる自分に大きく影響するのだな、ということを痛感した。
そして、退院した私。やはり、入院は日常生活から離れてしまい、嫌だった。
それは、病気であり、もう嫌だ、という思いが強いが、お産の方には、「もう、嫌だ」と感じさせてしまったら、産婦人科として最悪。
婦人科の方も、手術でつらかったけど、ゆっくりくつろいで過ごせたな、と感じてもらえるようにしないといけない。
でも作り上げた演技のような会話や態度はすぐに見抜かれてしまうのも事実。

細田クリニックのスタッフは・・・。
その中の一人である私は、第三者で判断することは無理だが、入院してこられる患者様はきっと、スタッフ一人ひとりを評価していらっしゃることであろう。評価までいかなくても、いろんな印象を持って帰られることであろう。
恥ずかしくないスタッフ20人、去年の10月に100人近く応募があった中から選ばせていただいたスタッフ。演技ではなく、自然な笑顔とサービスで接することができると信じているし、自信もある。
院長は・・書類選考も面接もなしでスタッフの一員となったわけなので、(当たり前だが(・-・;)、その分、精一杯、安全で安心な責任ある医療を提供している・・・・。
                       eri.hosoda


びっくり!

つい先日、玄関の受付で、受付スタッフと話をしている親子が見えた。
「あ、○○さんだ。」
近づいて声をかけようと思ったが、何だか、ベビーカーに乗ってる赤ちゃんが違うように思う。
「ん?あんなに大きくないはず・・・。○○さんではないのかな?」
と思ったが、側まで行くと間違いもなく○○さん。
声をかけ、話しを聞くと、入院されている患者様とお友達でお見舞いに来たとのこと。
ベビーカーに目をやる。
もしかして・・・・。
「そうですよ~。こんなに大きくなりました。」
と言いながら、すぐにベビーカーから、降ろして抱っこさせてくれ、
「お世話になったよね。こんなに大きくなりましたよって。」と満面の笑顔で子供に語りかけてくれた。
ほんとに大きくなっている。
お母さんは、一ヶ月健診の頃とほとんど変わっていないのに、赤ちゃんは全く変わってしまい、成長している。首もしっかり据わっている。表情もある。
びっくりした。おっぱいだけのんでいた赤ちゃんが、もう、目をみてくれる。
赤ちゃんの雰囲気ではなくこどもの表情。
こんなに成長するんだ。すごい・・。かわいい・・。うれしい・・。
いろんな形容詞が頭にめぐった。
一生懸命おっぱいをあげているお母さんと赤ちゃん、退院する日のお母さんと赤ちゃん、一ヶ月健診のお母さんと赤ちゃん、その姿が印象深く覚えている。
人ってこんなに成長するんだ。当たり前だけど、すごく実感した。
何だか、すごくうれしくって、そのままギュッと抱いていたかった。
「何なの?このおばちゃん、何でこんなにきつく抱くの?」
きっと私の手に抱かれて、この子はそう思っていただろう。
                   eri.hosoda