月別アーカイブ: 2020年6月

あるママから

先月出産された、ママから、細田先生えりこさんへ、とお手紙を頂きました。
入院中に、書いてくださった様子。
入院中、やることもたくさんあるし、体も疲労困憊、
そんな中、書いてくださっただけでも、嬉しいのに、中身を読み進めてみたら、
涙なしには読めないくらい、私の中に染みわたりました。

1部、紹介させていただきます。
もちろん、今回のブログアップさせていただくことは、了解を得ています。

 

ママのご家族での出来事。
長男くんを出産された数か月後、
パパに大きな病いが発見され、しかも、命の寿命を突きつけられたそうです。

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(抜粋)
もしかしたら主人とこの子が一緒に過ごせる時間は短いのかもしれない
という現実を受け入れるのにかなりの時間がかかりました。
しかし、二人目が欲しい、病気のせいで何かを諦めたくない、と二人目妊娠を望みました。
しかし、なかなか2人目妊娠に至らず、
主人の病気がありながら、2人目を望むことは許されないのか、、、、と自分を責めて、
辛い時期もありました。
そんな時に心の支えは、「細田に帰りたい」「私の大好きな細田のスタッフの方々との再会をしたい」でした。
(略)
やっと、第2子を授かり、2年半ぶりに訪れた細田クリニック。
細田ご夫婦、長男のことを「大きくなったね」と迎えて下さり、
泣きそうでした。
出産のときにお世話になったスタッフの方々とも、健診や入院期間中に再会を果たせ、いろいろと思い出話もでき、とても幸せな10カ月間でした。
(略)
生と死を人間がコントロールすることは不可能です。
コントロール不能な命の現場と24時間、365日向き合い続ける産婦人科は、私の想像以上の精神力、肉体的ご負担があろうかと思いますがどうか、ご自愛ください。
(略)
今まで私の心の支えになって下さり、ありがとうございました。
心から感謝を込めて。

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ママからいただいた手紙です。
パパの病気のことも、手紙に書いて下さり、ブログで書くことも喜んで了解してくださいました。

生を受けた時から、命の期限があることはみんな知っています。
大多数の人は、それが、いつなのか、わからずに生きています。
今の私も、そうです。
今日かもしれないし、30年後かもしれないし。
でも、このご夫妻のように、生まれて数か月の赤ちゃんを前に、パパの命の寿命を告げられる、
そして、それを受けとめて、前向きに生きていかれる姿。
これが、本当に
「命を見つめる」ということだと、考えさせられました。
もちろん、ママ自身、辛く思うこともあるだろうし、
マイナスなことを考えてしまうこともあるはずです。
でも、
告げられた寿命以上に、もっともっと幸せなことがあってほしい、
告げられた寿命以上に、このご家族には、もっともっといいことが続きますように、
そう思いました。
そんな前向きなパパとママの、お二人のお子さんは、きっと、命の本当の重さ、大切さを知りながら成長されることでしょう。

誰もが、いつも、普通に明日はやってくると思っています。
でも、誰にも、明日は保証されていないのです。
家族の中の自分、クリニックの中の自分、友達同士、いろんな自分が、
反省、許せない、ダメなところだらけ、と思ってしまいました。
お手紙を読ませていただき、感想、いや、それよりもっと大きな衝撃がありました。
私って、まだまだ、小さいなあ・・・
命を見つめているようで、まだまだ、見つめられていないなあ、と思いました。

 

いつも私は母親教室で、
「命はどこにも売っていないし、代わりの物も売っていない、
今生きていること、生もうとしているママの命、
生まれてこようとしている命、
全部、すべて奇跡なんですよ」
と話しています。
改めて、Oさんからの手紙を読ませていただき、
そう!そうなんですよ(涙)
と胸を打たれたのです。

Oさん、お手紙の言葉一つ一つに、たくさんの教えをありがとうございました。
私たち、スタッフに会いたい、と思って、お2人目のご妊娠を迎えて下さったこと、
本当にありがとうございました。

 

今日の1か月検診で、Oさんとスタッフと大声で笑いあってる光景、
とてもとても私、嬉しかったです。
これから先、何かあったら、私、このお手紙読み返します。

eri.hosoda

6月1日

緊急事態宣言が解除され、日常が動きつつあります。
今日から、学校が始まるところ、会社への出勤開始のところが多いことと思います。
デパートも 各お店も開店し始めました。
行政も、自粛だけでなく、いかにコロナと共存し日常を取り戻すか?と掲げています。
でも、
「決定的な治療薬がなく、ワクチンも開発されていない」
この2点においては、変わりありません。
これが、解決されていないことを頭に置き、
濃厚接触(15分以上手の届く距離で無防備で接しない)をさけ、
手洗い、マスクの徹底を忘れず、その上で新たな行動を行っていかなくてはいけません。
自分の、家族の、みんなの、身を守るためです。

 

クリニックは、
外来患者様は基本お一人で、
入院中の面会中止、
お産の立ち合いも中止、
を今も行っています。
みなさん、とてもとても協力して下さっています。
スタッフも、がんばってくれています。
でも、外来に来られる方からは、
まだ、立ち合い分娩、ダメですか?
いつまでですか?
という質問、不安の声は、増えています。

いつから解除するのか、どういう形で解除するのかは、
もうしばらくの、日本の、周りの感染状況を把握し、変化を見た上で、
慌てず、進めていきたいと思います。

今行っている停止部分を少しでも解除できることを考えていますので、
もう少し、今の状況でよろしくお願いいたします。
もう少しです。
あくまで、ワクチンも治療薬もない、という前提で。

 

 

それから、マスク使用による、体温上昇、熱中症予備軍、が増えています。
だれもいないところ、外で、マスクを外すことは、全然構わないと思います。
(あくまで個人的な意見です。)
マスクを付ける意味は、飛沫を人に浴びさせないというためです。
人が手の届く距離にいない場合に限り、
散歩中や、公園で休憩、の時などの場合は、マスク外して、深呼吸、水分補給、必要だと思います。

eri.hosoda