細田クリニックのひとりごと

ベッド

今,ベッドの決定をしようとしている。
クリニックに入院して頂く方々にとってベッドは大切な物である。
家庭なら、夜1日の生活を終えて使用するだけの短時間であるが、入院となると1日のほとんどをベッドの上で過ごしていただくことになる。
ベッドの種類は数え切れないほどある。
百貨店、量販店、通販のカタログ、などなど・・・たくさんの利点をうたい文句に、値段もピンからキリまである。
ベッドを決める事で悩むと思わなかったから、納品期限ぎりぎりになってしまった。
設計士の先生に提示して頂いたベッドの優れているところをお聞きし、他のクリニックで使用されている事も聞いた。
しかし、1度さわってみたかった。紙面上だけの利点を信じて決めるのではなく実感してみたかった。無理にお願いして、自宅に1台搬入して頂くことになった。実際さわってみたら、すごくいいベッドである。今話題の最新のベッド。
しかし、残念な事に私には合わず、酔ってしまった。高級なベッドに寝慣れないせいかベッドから降りたあともジェットコースターから降りたみたいになっていた。
私1人だけの意見ではいけないと思い、何人かに寝っ転がってもらった。「ゆらゆらするね」「ボヨヨ~ンって感じ」が第一声。
そこで、主人と打ち合わせの合間にいろいろなお店をはしごし、展示してあるベッドに座ってみたり、横になったりしてみた。「こんな感じ」という感触を体で覚え再度、設計士の先生に相談してみた。
・・・・・・今の時点でまだ決まっていない。納入に間に合うか。
しかし、お産という大役をはたし終えてホッとしたお母さんがベッドで横になり、傍らでお父さんと上のお子様がベッドの縁に座り・・・・・。
そんな光景を想像したら、簡単に決めてはいけないと思う私のこだわりである。
                            ERI.HOSODA