年別アーカイブ: 2015年

コウノドリ

数日前から、めっきり涼しくなりました。
朝晩は、エアコンOFFでも、過ごせるようになり、このまま秋になればいいなあと、期待したりもしますが、まだまだ、何日かは、「暑いなあ・・」と思う日があることでしょう。
油断せず、風邪などひかないように気を付けないといけませんね。

さて、近々、産婦人科医が主人公のドラマ「コウノドリ」がはじまります。
主人公(綾野 剛)は産婦人科医であり、ある時は、ピアニストである、という設定の中、リアルな産科医療の現場を描いてくれる、というドラマです。
産科の決して大げさではない、リアルな産科医療の現場を描き、妊娠・出産には、さまざまなリスクや危険があり、元気に生まれてくることは奇跡の連続であること、「命」の現場では、医療者としてさまざまな葛藤があること、などの人気漫画。それがドラマ化されると、どうなるか、楽しみでもあります。
過去、いろんな医療系のドラマがありました。それらを見て、おそらく多くの医療関係者が同じことを感じているのでは?(笑)、と思います。
屋上のフェンスにもたれながら、缶コーヒー飲み、医師と看護師が語らうシーン、ありえない!!
急患です!とか、状態が悪化した!という電話で、長い廊下を医師が走り続けること、ありえない!!しかも、ピンヒール10センチもあるパンプスで走るなんて見たことない!!
一人の医師が、今日は脳外科のオペ、次の日は婦人科のオペ、並行して整形外科のオペ、ありえない!!
大学病院で、「今日は婦人科のドクター全員学会で、誰もいません!」という設定、ありえない!!
ナース、ひざ上20センチの白衣、ありえない!!
・・・・・などなど、ありえないことだらけのドラマは見たくありません。
コウノドリ、評判では、リアル性を強くするために、医療現場での取材はかなり深くされているとのこと。
決して、美化することなく、産婦人科の中身を見てもらい、そして、命は簡単に生まれるものではないこと、変わりはないこと、妊娠も出産も奇跡であること、みんながおめでとうだけではないこと、産婦人科で働く医師、看護師、助産師はどんな思いで日々仕事しているのか、その思いをドラマで充分アピールしてほしいなあ、と思います。
大人も子供も、これから出産しようとされる方も、妊娠したくない方も、妊娠できない方も、男性も、いろんな人に少しでもわかってほしい、見てほしい産婦人科。
このドラマが何らかの影響を受けてくれることをすごくすごく期待します。

・追伸・
院長さっそく、コウノドリのコミック、買ってきました。入り込むのは構いませんが、自分を綾野剛にだぶらせることだけはやめてほしいです。綾野剛に、大変大変、失礼ですもん(笑)
eri.hosoda

ある日のこと

連日の暑さ、ついに熱帯地方になったような日本です。
体調管理、大切ですね・・・。
この暑さでも、お産は待ってくれません。連日、お産です。
暑い中、頑張って陣痛を乗り越えて、戦っておられるママです。

ちょうど1週間前、すごく、心に残る出産がありました。

ママの陣痛が強くなり、お姉ちゃんとママはクリニックへ。
パパは、たまたま、職場での研修があるとのことで一緒に来ることができず、とりあえず二人で来院です。その間、パパは、研修をキャンセルできるか、上の方に報告中だとのこと。

子宮口5センチで入院が決まり・・・・
もう、どんどん進み、陣痛待機室を経由せず、直接、分娩室です。
ママは、きつい陣痛の間、呼吸法をして、しっかり、おなかの赤ちゃんに酸素供給中。
最初は少し余裕もあり、お姉ちゃんとの会話もスムーズなママ。でも、今から思えば、ママは、平気な顔してお姉ちゃんに不安を感じさせないように、頑張っておられたのかもしれません。
パパは、上司とのお話合いの結果、即、クリニックに向かうように言われたとのことで、あと10分ほどで到着予定と連絡有。
おなかの赤ちゃんも、早く生まれたいらしく、ぐいぐいと出てくる気配。
ママも、だんだん汗ばむ陣痛で、お姉ちゃんとの会話もさすがにとぎれとぎれになってきました。
そんなお姉ちゃんも、少しずつ、落ち着かない様子。
スタッフ・私「ここに座る?」
・・・お姉ちゃん「いやだ!こっちがいい!」
スタッフ・私「ママに頑張って!て言ってあげようか」
・・・お姉ちゃん「がんばって~・・、でも、もういや」
スタッフ・私「シール上げるからね~だから、もう少し待っててね。お姉ちゃん偉いね。」
・・・お姉ちゃん「うん!」

当たり前ですよね。
今まで、生まれてからずっと自分ひとりで、パパとママの愛情を誰にも邪魔されず100%もらって育ってきたはず。
その、愛情を半分、生まれてくる赤ちゃんにあげなくてはいけません。
絶対、不安で、嫌で、想像もつかなくて、、、、でも、ここにいる人みんな、生まれてくる赤ちゃんを待っている、この雰囲気。
ジェラシーを持ちつつ、この分娩室では、自分じゃなく、ママと赤ちゃんが主人公であることを3才児なりにわかっているお姉ちゃん。生まれてからたった数年で、初めての大きな衝撃を味わっているのです。

もう、そろそろ、パパがやってくるはず。
もう、そろそろ、生まれそうな雰囲気。

思わず言った私「お姉ちゃん?玄関まで、パパ迎えに行こう!!!」
お姉ちゃん「う~ん!!!!」大きな声です。
私その時は、お姉ちゃん、パパを待っていたのだと思いました。

無意識に私の手を握って、猛ダッシュで1階玄関へ向かいました。

自動ドアの前で、私とお姉ちゃん、手をつないで、駐車場の方を向いて立っていました。
1分もしないうちに、一人の男性が、早歩きでこちらに向かってこられました。
絶対、パパだ!
「パパぁぁぁぁ!!!!!は、や、くぅぅぅ!!!!!」
「こっちぃぃぃl!!!!!!はやく・・・・!!!!!」
私は何も言ってません。自らお姉ちゃんの絶叫です。

お姉ちゃん、わかってる・・。
お姉ちゃん自身がパパを待ってるのではなく、頑張ってるママと赤ちゃんのところへ行くためにパパを迎えにきたこと。

それから、また、3人で猛ダッシュで分娩室へ。
「え?もう、生まれるんですか?」そんな会話をパパと交わした数分後、お姉ちゃんそっくりな元気な妹ちゃんが誕生です。入院されて、40分の出産です。
パパもママも、赤ちゃんも、お姉ちゃんも、みんな頑張った、まさに命の誕生ひと時。
素敵で、きれいで、家族が膨らんだ瞬間を感じさせてもらいました。

落ち着いた頃、お姉ちゃんが、何気に話し出しました。
「ママが、うーん、うーん、って言うて、赤ちゃん生まれてきた・・。でも〇〇(自分の名前)の時、もっともっと、うーん、うーん、って、いっぱいいっぱいママ言ってた。だから、早く出たいよう・・って思って、〇〇(自分の名前)がんばってん」
「真っ暗やったし、ママ、うーんうーん、もっともっとたくさーん言ってたから、〇〇、出よう出ようとしてん」
自分の生まれてくるときのこと、外からの様子ではなく、自分が見てきた生まれる瞬間を突然、穏やかに話し出したお姉ちゃん。
このクリニックで3年前生まれた時のこと、その時、誰もその話、していないのに。
ママ「え?覚えたの?今、思い出したんの?そんな話、初めて聞いた~」
ママも、お姉ちゃんの初めて語る記憶に驚きつつも、笑顔で穏やかに答えておられました。

まだまだ、赤ちゃん返りはするでしょうけど、少しずつお姉ちゃんになっていく瞬間を形でも置いておけないし、カメラにも残らないし、忘れてしまうかもしれない一瞬だったけど、しっかり鮮やかに見せてくれた、私の心には忘れられないキューンとする出産、ご家族でした。

追伸*パパが上司の方に「研修と出産が重なり、どうしましょ?」と相談すると、その方がパパに言われたそうです。
「そんなの100対0で、出産やろ!はやく病院行ってあげなさい!」と。
それも、すごくすごく素敵な上司の方です。

ここに書くこと、ご本人、了承すみです。
eri.hosoda

暑い、暑い!

どれだけ更新してなかったのか、開けてみてビックリ!
もう、1か月前やん!
自分で突っ込みたくなるほど、日は過ぎていました。
もう、祇園祭ですもんね・・(^◇^)

台風の影響か、数日前から、うだるような暑さです。
今、自転車で外に出たら、首元がジンジンと痛かった~。

何を書こうか。
この一か月、平穏な毎日なので、思い起こせばいっぱい、でも、トピックスというわけでもなく・・・。

細田クリニックで生まれた、友達の子供ちゃんの写真、よく、送ってきてくれます。
先ほども、音楽会でみんなと並んでおじぎする写真、送ってきてくれました。
ここで生まれてなくても、スタッフの子供ちゃんの写真、出かけたときなどの様子の一言とともに、よくもらいます。
金曜日、土曜日、と連続で、スタッフの子どもちゃん写真送ってもらって、しみじみ味わってました。
何回も見たり、拡大してみたり(笑)
大きくなっていくのが手に取るようにわかるんです・・・
ちょっとしたしぐさで成長したことが見て取れるんです・・・
あんなにちぃちゃくて、チョコチョコ私について歩いていたのに・・・
なんか、よそ様の子どもちゃんなのに、ウルってきてしまいます。
これって、年取った証拠かな?
婆ぁばの気分かな?

熱中症、テレビでは、数日前からトップに報道されています。
私たちの子供のころ、そんなこと気にせず、普通に夏休みも外で走り回っていました。
汗びちょびちょで家に帰っても、クーラーもなく、今の時代のように、冷蔵庫に常備のジュースやアイスもなく、唯一、カルピスを作ってもらえるくらい。
それでも、平気でしたよね。
外の気温もその頃とは、5℃くらい違うと思うのですが、人間の体も変わってきているのだと思います。
でも、仕方ありません。
昔の環境になるのは不可能。
少しは、汗をかくことも必要だし、日頃の栄養バランスを気を付けておくことも大切。
・・ということで、日が暮れた昨夜22時、院長と20分間ウォーキング。
熟年夫婦が、滑稽なスタイルでしたが、わざと手を振って、意識して足をあげて早歩き。
夜は、思ったより風が爽やかで暑さは感じず、歩いている最中は、心地よい汗。
家に着いたとたん、吹き出る汗でしたけどね。(もちろん、水分補給しましたよ)
日中、ほとんど汗をかくことなくクリニックの中なので、体のいらないものを排除した気分でした。たった20分でも、なんだか、健康にいいことしたな~と自己満足です。
ちなみに、今日は、お尻と腕、筋肉痛です、私。
eri.hosoda

 

お産ラッシュ

5月の末から、毎日、毎夜出産ラッシュです。
いろんな出産、いろんなママ、いろんなベビー、そして、スタッフのいろんなアイデア。
すべて、目まぐるしく動きます。 決して、教科書通りのお産なんて、1つもありません。 この人とあの人と同じ、というお産もありません。 帝王切開も吸引分娩もあります。 想定内の進み方だけでなく、想定外の進み方もあります。 そんな中、スタッフも院長も、「安全なお産」と「満足なお産」との狭間。 満足なお産イコール安全なお産、かもしれませんが、そこにたどり着くまでは、 日々、悩み、葛藤し、そして、話し合い、合図する。 スタッフ同士だけでなく、もちろん、パパやママとも話し合い、声をかけ・・・。
そうして、院長もスタッフも私も、一つ一つのお産の中で成長させてもらっている気がします。
こんなに、日本の医療が発達していても、まだまだ、妊産婦死亡がゼロにはなりません。 年間、数十人の死亡例があるわけです。 何の手も出せない不可抗力の出来事も確かにあります。どんな医療が発展していても救えない命もあります。日本一の東大や有名病院に行けば、100%命は保証されるということではないのです。それがこんなに発展している日本の、いえ、世界のお産の現状です。
連日、夜中にお産が続き、睡眠時間2~3時間が1週間ほど続く院長。
医局の冷蔵庫に並ぶ、「珉眠打破」(←商品名です)と濃い濃いエスプレッソを飲みながらの外来。
その最中に、私から院長に、こんな会話をしました。 「忙しいときほど、気を抜いたらあかんよ!どんな忙しくても、その人にとって、そのお産は自分だけなんだしね!!妊産婦死亡率がゼロにならん、ということは、明日は誰かに起こるかもしれないってことだしね~」と。 なんと鬼嫁(笑)って思われるかもしれませんけど、院長は 「わかってる~!お産で気を抜くことはない、ない!」とおっとり、いつもの口調で言葉にし、珉珉打破を飲み干していました。 決して、気を抜いて驕ってしまう院長ではありませんけど、改めて、声に出し、自分で自分の耳にいれることも必要。私にも。
スタッフは、すごい!どんなに満床で夜中にお産2件3件あっても、朝の申し送りが終わると、 きれいに終了。かっこいい~!!と思いながら「お疲れさま」と声かけます。

そろそろお産ラッシュは終わりそうな予感。
昨夜、夜中1時過ぎに帰宅した院長。
突然、 「運動不足だし、運動しなあかんわ・・・」と、つぶやいてました。
確かに・・。 昼間は、診察室と内診室の10歩くらい・・を100往復くらい。
2~3分ほどの家とクリニックの移動、しかも、自転車。
辛うじて、クリニックの中ではエレベーターはほとんど使わず、階段で昇り降りするくらい。
そりゃ、おなかも出てくるはず・・。
こんなたわいもない話をしながら、ベッドに入り、夜が明け始めたころ、またまたお産で出かけて行った院長。
その時の会話は、「今日は晴れそう・・」ですって。
eri.hosoda

6月突入

気が付けば6月。
春は、あっという間に過ぎてしまいました。
もっともっと、春を感じていたかったですが、気付けば、夏模様です。

私たちの、子供のころは、6月1日は衣替えでした。
制服も、この日を境にチェンジ。
でも、最近は、学校も会社も、5月の連休明けあたりから、クールビズと称して夏スタイルOKになっています。気候の変化が理由です。数十年の間に気候も変化していることが、衣替えという言葉でも、感じます。
すでに、夏必需品の、日焼け防止の手袋、日傘、が活躍し始めていますからね。

それから・・・
今年の6月1日からは、道路交通法改正もありました。
信号無視、酒酔い運転、携帯・音楽の、しゃべりながら、聞きながら運転、ヘッドホンで回り顧みず、聞こえず、堂々と突っ走るも、だめ!それらは、当たり前でしょ!!!って感じですが、
片手運転、歩道の運転、も、強化されるとか。
クリニックの前の五条通り、ここを自転車で車道を走りなさい・・と言われても、怖くて余計に事故の元になりそうな予感。かと思えば、ここの歩道は狭くて、歩行者と自転車の接触もよくあります。
自転車道をもっと整備して、それを徹底してから取り締まってほしいなあ・・と一市民として思います。
たとえば、クリニックから北に延びる天神川沿いの歩道も整備してほしい!クリニックにベビーカーで来られるママは冷や冷やものです。まっすぐではない上、路駐車は多し。
いろんなところに少しずつ、自転車道ができていても、そこを走っていない自転車多し。
その自転車道を歩いている人多し。
バス停が、自転車道のところにあり、危険多し。
この道、自転車は車道?歩道OK?まだまだ、標識が不完全。
これらを改善して、そして、法の強化を図ってほしいものです。

私の体験談。
短い短い5mほどの横断歩道。
その真ん中で、カバンを落とし、中身散乱。
一生懸命、拾っている間に、信号が点滅し始めました。
その横を自転車が猛スピードで通り過ぎ、軽く接触。拾ったものをまた落とし、しりもちをつきそうなくらい、不安定な私に
ある女性警察官の方が(その日は、皇室の方が京都に来られていたので、交差点に警官が立って警備中だったのです)、ピーーーーーーって笛を1回長くならし、
「そこの女性(私のこと)、信号変わりましたよ。見えないのですか?目~悪いのですか~?信号見えるでしょ!」と、大声で。
私は、さらに焦って、拾っていると
「あらあら、目が見えないだけでなく、耳も聞こえないのですか?私の言っている言葉、聞・こ・え・ま・せ・んか?」
と、さらに語尾を上げて言われたのです。
私は、目も見えます。耳も聞こえます。でも、カバンひっくり返して、かつ、自転車にはねられそうになって、この状況です、わかってくださいよ~!と、こころの中で泣いていました。
赤信号で、渡ったわけではありません。わざと、カバン落としたんじゃないです。それを拾っていたら、点滅になって、さらに、自転車にひかれそうになって・・・。
私、言い訳もせず、無言で立ち去りました。悔しかったし、悲しかったし、腹も立ったし。
それに、本当に目や耳が不自由な人だったら、どうするの!という、憤りも感じたのです。

私の横を横切った、そういう自転車こそ、その笛使って止めて、取り締まってほしいものです。

道路交通法改正で、思い出した、できごとでした。

先週は、1日6人出産の日がありました。
昨日も、4人の赤ちゃん誕生。
あわただしい日々で暑さまぎれる6月、スタートです!!!
eri.hosoda