今まで20数年産婦人科医をやってきた院長は、たくさんの手術、大きな手術をこなしてきた。大きなガンの手術や1分1秒を争う緊急の帝王切開・・・・・。
難なくやっているように見えるが、手術の前日の夜には、どんな小さな手術や簡単な手術でも、必ず自分の中で学習している。
それは、すごいな、と思う。
決して、緊張感を怠らず、という姿勢は尊敬する。
しかし・・・・だ。
私が不思議に思うことは、
あんなに大きな手術や難しい手術ができるのに、なぜ、料理がパッとできないのか??
手術より、うんと楽だし、責任感もいらないし、使う材料も、しょうゆ・砂糖・塩くらいで何でもできる。
ちょっと、辛すぎたかな、と思ったら、薄めたらいいし、まだ、硬いな、と思ったら、もう少し火を通せばいいだけだ。
最悪、「ごめん、今日のは辛すぎた。許して」で済む。
失敗が許されない手術ができて、なぜ料理にあんなにパワーがいるのか?と思う。
決して料理をやってくれない訳ではない。我が家では、休日などの夕飯前には狭いキッチンに自然に全員集まってしまい一番人口密度が高くなる場所。話しに夢中になり、ぶつかりながら集まっている。
で、もちろん主人もたくさん料理を手伝ってくれる。キッチンで私とあーだ、こーだ、ということは嫌いじゃないようで、レパートリーも増えた。
でも、作っている最中は私に質問攻め。聞きまくり。
そして、私があきれてしまって手を出す、こういうパターンが多い。
この野菜が余ってるからこれも使ってしまおう、とか、この料理は何をどれくらいで味付けをしているのか・・・なんて、考える頭は手術をする頭とは別なのであろう。
でも、もしかして、これ以上上手くなってしまったら、私の立場がなくなってしまうからこの辺でいいのかも・・・・。
最後に、院長という面目上フォローするわけではないが、細かいキャベツのみじん切りや、ちょっと辛めの(スパイシー?)チャーハン、ハンバーグの形成、餃子の包み込みは、抜群に旨い。
eri.hosoda