最近、院長やスタッフが感じることは、初めてのお産の方がとても安産なことだ。
経産婦さんは、お一人、もしくは、お二人、生んでおられるから時間的に見たらそんなにかからない。
初めてのお産の方は、教科書には「12~14時間」というのが平均とされている。
細田クリニックでお産をされる初めての方の平均は、ざっくりではあるが、平均してみたら、7~8時間前後である。
特別な指導や教室はしていない。母親教室で、なぜ、歩くことが大切なのか、体重制限が大切なのかはお話し、毎回の妊婦健診では、妊婦さん本人だけでなく、いっしょに来られるご主人にもその必要性を説明、話をする。
それだけであるが、ほとんどの方が体重制限をがんばって、さらに、院長の
「とにかく歩きなさいね~」の言葉を守って信じてくださっている。
本当にそれだけ。
もちろん、がんばって体重増加を抑えて、毎日歩いていたとしても、分娩時間がかかったり、骨盤より赤ちゃんの方が大きく帝王切開になったり・・ということは、避けられない。他の状態も踏まえて緊急事態ということはゼロではない。皆さん確立はあるわけである。元気に「オギャーと泣いてもらうことが第一」それが基本である。
ということは、赤ちゃんにもお母さんにもストレスがかからない、というのがベストである。そうすれば、育児にスムーズに入っていけると思う。
昨日お産された方は、超が10個くらいつく程安産。破水されて来院、その頃より陣痛が来て、1時間でお産をされた。元気な真ん丸い女の子を素敵な素敵なお父さんに見守られて生まれてきた。
お産のあとの笑い話であったが、破水で入院、となると、分娩まで時間がかかるから、お茶とストローと用意して、がんばって呼吸法をやろうと意気込んでこられたそうだ。とりあえず病院に向かおう、落ち着いた頃に、カメラやビデオを取りに帰ればいいか、と考えていたそうだ。それが、お茶も飲む暇なく、いきむこともなく出産!
この前無事退院された方も、ご主人がまだ職場だったため、とりあえず、産婦さんだけクリニックに来られた。ご主人もクリニックに向かっておられるはずだが、お産の進行が早く、夜中だから道も空いているはずなのに、ご主人、間に合うかどうか・・という状況。ご主人が到着、その何分か後に出産!
お母さんがご主人に向かって「来るのが遅いよ~(笑)」
すかさずご主人「お産が早すぎるよ~(笑)、お茶くらい持っていってやろうと思いとりに帰ってたのに分娩室でお茶をカバンから出す時間もなかったわ。」
そりゃそうだ。入院して1時間少し。ご主人の発言が正解!
どの方も、いいお産をするために、赤ちゃんにストレスをかけないように、時間をかけずにお産できるように、と、がんばってがんばって歩いておられる。もちろん体重も増やさず・・。
朝の涼しいうちに、と6時に起きて西京極公園を歩いておられる方もあった。本当に脱帽である。
すごく原始的で自然なことであるが、とにかく「歩く」ということが一番の安産への近道なのかもしれない。
eri.hosoda
辞任
世間は安倍首相が突然辞任し、新聞やニュースでトップニュースで取り上げられている。
それは、私たち庶民には、テレビの中の出来事ではあるが、安倍首相が辞任と速報されれば、なぜ突然辞任?次期首相は誰?とあらゆる角度から報道され、それを元に庶民も、話のねたになっている。
国家の主が辞任、大きな出来事であるが、どんな理由であっても辞任が出来る。
院長は???
心身とも疲れたから辞めます・・・
なんてことは、絶対無理な話。
もし、今月いっぱいで辞めます、と発表したらどうなるのだろうか。
たくさんの患者さまは、命を託してくださってるのだから大迷惑だろう。
何人ものスタッフが、細田クリニックで働いてくれている。私達どうなるの?と混乱が生じること間違いない。
でも、世間の産婦人科はドンドン閉鎖されていく状態。外来はやりますが、入院施設は閉鎖します、という開業医もある。
さらに、産婦人科医になりたい、という医学生も減る一方。
よって、ますます、産婦人科の置かれる状況は悪化する。
院長は、ある程度の年齢で自分のフェイドアウトを決めなくては・・と考えている。
産婦人科医は昼夜関係なく、365日拘束がある。そのストレスの中でがんばれるのは今の年齢がピークで老年期になれば、誰でも体力は絶対落ちてくる。目や手先に年齢は現れてくる。その中で、命を預けに来てくださる患者さま、妊婦さまには申し訳ない。
2年前、開業するに当たり、全国の多くの産婦人科&他科の開業医の先生に勉強させていただく意味で、お話を聞かせていただいた。
お産をたくさん受けておられる先生も、65歳くらいできっぱり辞めますよ、と話しておられた。
また、定年は無いが、末永く心身とも健康で仕事が続けられるように、一ヶ月に数日は他の先生にクリニックをお願いして、全く携帯を気にせず、一人のおじさんとして街を歩くようにしています、と言われていた先生もおられた。
どこの産婦人科の先生も、静かな田舎の先生も、東京の真ん中でやっておられる先生も、みんなこれからの産婦人科医の寿命について考えておられた。
首相のように、「続投します、いや、やはり、辞任します、食欲がなく疲れたから入院します」と簡単に出来ない院長の立場。
考えようによっては、首相よりしんどいかも???
eri.hosoda
世界陸上
数日前から、大阪で世界のトップアスリートが競っている。
暑い日本での競技はさすがの世界レベルの人たちでも、堪えているらしい。
観戦に行っている人々も大変だろう。
出場している選手の家族やチームメートはわかるが、全く関係のない人たちは、滅多にない世界のトップを目の前で見る、ということを味わいに行っているのだろう。
ルールやその競技の良し悪しは知らないが、世界一の100mの走りや、世界一の高飛び、目の前で見たらどんな感激なんだろうか。
テレビで見ているだけでも、足が細く、長く、その選手の一歩が私の三歩ほどありそうな外人さんを見ていたら、日本人と違うなあ~と思う。
スポーツに限らず、今まで、世界のトップレベル・・・というものを肉眼で見たことがあるだろうか・・。どれだけ思い起こしても、思い浮かばない。
世界のスポーツ選手・・・みたことない・・。
世界の首脳陣・・・テレビでしかない・・。
世界共通のミュージシャン・・・名前も知らない・・。
世界一の何かを見たら絶対自分の中の価値観が変わると思う。
私たちの生活では、日々出産という感動はあるが、それとは全然違うまた別の感動があるはずだ。
自分の好きなコンサートに行く、見たい映画を見る、それも、感動であろうが、全く知らない何かの世界一を見ることも体験してみたい。
もし、本当に、もしも・・、だが、クリニックに<世界>とまではいかなくても、<世間>で名の通った方が受診に来られたら、ずっと連絡が取り合えるお近づきになりたい。
むちゃくちゃ、ミーハー?!だ。でも、最初は、きっと、しゃべれなくて、スタッフに、「一緒に来てしゃべって~お願い!」と言いそうだ。
今、思い出した。
友人のご主人は、ノーベル賞をもらった島津製作所の田中耕一さんと同じ部署で机を並べて仕事をしていたらしく、それまでは、普通の同僚だったのに、職場にいる本人に直接ノーベル賞の受賞報告の電話がかかってきたらしい。(~本当に、その場にいたそうです~)、こんなに感動したことないくらい、まるで自分のことのように感動して家族に電話したそうだ。今まで普通に隣で話してた人が、その電話一本で世界の人になった瞬間、そんな体験、そう簡単にありえない。
eri.hosoda
夏
お盆も過ぎ、8月の後半に突入した。
この平成の時代、お盆が過ぎても、35度!常夏のハワイやグアムの方が体感温度は涼しいであろう。
今生まれた子供たちが成長し、大人になったとき、今とはまた違う夏を体験するのであろう。
気温・・もっと上がるのか??
9月どころか、10月でも30度以上あるのか??
夏の平均気温40度も当たり前になるのか??
熱中症防止に、外にはでない生活になるのであろうか??
暑さで野菜が育たず、生産がドンと減ってしまい、食生活が変わるのか??
高校野球も暑さで中止になる??
外出禁止令がでるのでは??
そんな、バカな・・と思ってしまうが、私たちの子供のころ、熱中症で人が死ぬなんてありえなかった。真夏でも思いっきり外で遊んでいた。朝は涼しいから、朝のうちに宿題をしなさい、といわれていたくらい、朝のうちは、扇風機だけで充分しのげた。クーラーのない家もたくさんあった。お盆が過ぎたら、浜辺はひっそりとし、泳ぐ人はいなかった。
それが、20年30年たった今は、想像もしていなかった世の中になっている。
人間が作り出す物は、変化することは当たり前であるが、自然まで変化することが怖くも思う。
2030年、2040年、その頃、私たちの世代は、元気であれば、人生の後半を生きている。
どんな夏をすごしているのだろう。
私、耐えられるであろうか?
そして、今生まれた子供たちが、大人になって、その夏をどう生活しているのか、大げさに言えば、想像もできない日本の夏を、どう生きていってくれるのか・・・。
考えると、一瞬、怖くなる。しかし、避けてはいけない問題として真剣に考えなくてはいけないのだろう。
eri.hosoda
唐竹蘭
知らない間に8月になっていた。
まだ、7月になったところ、という感覚でいたので、あわてて、カレンダーを8月にめくり変える始末。
数日前から一段とジリジリする日中。
夏は生花の寿命がかわいそうなくらいに短い。それで、ついつい花から遠ざかってしまう。待合のフラワーアレンジもついつい夏はさぼりぎみの私・・。
でも、久しぶりに花屋さんに足を入れた。
昼間はエアコンが入り、夜はムシムシしているクリニックの受付では、延命剤入りの水を使っても、きれいに保つことができるのは数日。花によっては一晩の間にしなだれてしまうものもある。
そこで役に立つのはグリーン。
昨日は、「唐竹蘭」というグリーンを花屋のご主人に、おまけにいただいた。
「ラン」という名のつく、実は、ユリ科。
花は小さく、咲き終わった後のグリーンがメインに観賞用とされるようだ。
ほとんど数はないそうだ。
ランと名がつき、ランじゃない。
ユリ科であって花を楽しむわけでない。
すごく不思議。
インターネットで唐竹蘭を調べてみたけど、ほとんど詳しいことは書かれてなく、
中国原産、くらいであった。
ご主人が
「僕が、いいな~、と思って仕入れてきたのに、あんまり人気ないんですよ。もったいないからもって帰ってください。」
といって分けてくださった。
一見、七夕の笹?にしか見えないこの唐竹蘭だが、ひそかに私は気に入ってしまった。見た目は普通だが、名前にインパクトありって感じで・・・。
葉揃えをしながら、変なことを考えてみた。
たとえば、産婦人科であって実は眼科。
眼科でありながら、目はみない。
こんなことありえないな~って。(笑)
eri.hosoda