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運動会

先週の日曜日、クリニックおよび自宅がある地域の運動会が行われた。
毎年(と言っても、まだ、この地域に引っ越して5年めです)賑やかに、大勢の方のもと行われる運動会。以前住んでたところと全然雰囲気が違ってびっくり。
息子は、リレーで毎年出場させてもらっていたが、今年は、私たち夫婦にも白羽の矢が・・・。
院長3種目、私2種目出場。
本当は、二人で大玉ころがしぐらいなら・・と参加を承諾させてもらった。もちろん、出場する・・と言っておきながら、クリニックに緊急があったり、お産の方がおられたら欠席します、という条件をつけてもらって。
ところが、当日、お産の方もおられず、(競技の合間、緊急呼び出しが2回あったものの)会場とクリニックは自転車で1分。何事もなく参加できた。
役員の方に、他の種目も勧められ(お願いされ?)、たくさん出場したわけだ。
楽しんだ。必死で自分の町を応援し、久しぶりに息子の走りを応援し・・。
クリニックのスタッフ数人もこの地域。全員にあったような・・。
果たして結果はともあれ、もともと体を動かすこと、走ること大好きな院長も、賑やかなこと大好きな私も、リフレッシュできた。
町内の方が、「お医者さんも走れはるんや・・」と言われ、白衣着てずっと産科医だけ・・と思われてた??(笑)ということをくつがえした。
そして、何よりうれしかったこと。
クリニックでお産された方が数え切れないくらい声をかけてくださったこと。
「こんなに大きくなりました」「こんなところで会えるなんて・・」と、お互いジャージ姿で立ち話したり。
トラックをはさんで向こうの方から私たちのいるテントに子どもさんを連れて会いに来てくれたり。
「先生、この運動会終わったら、また妊娠します」と手を振ってくださったり。
お腹の大きなお母さんから「私は出てませんよ、この子が出るので・・」といつも診察に来て、「先生シールほしい・・」というお兄ちゃん連れの妊婦さんとしゃべったり。
同じテント(同じ町内)にもお産された方がいらっしゃって、「同じ町内!!」と笑って話、抱っこさせてもらったり。
そして、今週の外来は「先生~運動会に出ておられましたよね。」と、知らないところでも見られてたんだ!とびっくりしたり。
婦人科の方と、どの町内が強いか、など運動会の話で盛り上がり・・。
本当に有意義な運動会を過ごせたte
そして、綱引きで擦りむいた手を先日の手術のときの手洗い(手術前は消毒液を刷り込むのです)で更に痛くなった・・と自慢げに見せる院長の手を公開しておきます。
eri.hosoda

分娩費

10月1日より、出産育児一時金の医療機関直接支払い制度が開始された。
出産される方にとって、メリットは、出産一時金が38万円から42万円に上がったこと。
それは、これから出産をしようとされる方にとっては喜ばしいことに違いない。
しかし、このシステムの変更に伴い、いくつかの疑問点がある。
まず、このシステムを導入するに当たり、受付の事務作業が大きく変わる。コンピューターの設定や領収書の変更、それだけでなく、電話の問い合わせや妊婦さまへの説明も変えなくてはならない。
それなのに、国からのお達しは3週間ほど前。こんな大切なことを何の説明もなく、文字ばかり羅列された用紙が送られてきただけ。
産婦人科医会に問い合わせすれば、「東京の本部に聞いてください。」「そんなに知りたかったら、大阪の産婦人科医会が説明会をするのでいかれたらどうですか?」とまるで、投げやり。急遽、受付スタッフが大阪まで説明会に参加してくれることになった。
何度も何度も院長と私、受付スタッフ総動員で、カンファレンスを行い、やっと、システムや流れが整って、スタッフの中でシュミレーションが完成された9月30日の出来事、厚労省大臣からの、発表があった。10月1日からのシステムは6ヶ月間猶予をあげます・・あと、6ヶ月は以前のやり方でも構いません。とのお達しがきた。
何っ!!!一生懸命準備して、徹底できるようにシュミレーションして、さあ、明日から・・という時にこのお達し。
腹が立つと言うか、大臣さまの一言で現場がどんなに混乱しているか。
こんな大切なことを、前日に発言するなんて、現場で働く者のことをなんとも思ってないということだ。
もともと、このシステムは今から1年半だけ、という限定付き。その後のことは、そのときに検討します、という内容で開始が決まったわけで、また、何らかの変更が行われる、と予測している。
政党が変わっても、何も変わらない。分娩費用が値上がりして、生む側の方々にはすごくうれしいこと。しかし、新しいシステムは以前のシステムよりかなり複雑であり、そのため、窓口業務は妊婦さんに不安を与えることのないよう、説明や書類の準備に怠れない。
本当に心から、国のトップにたっておられる方に言いたい。
【ぜひ、現場に立ってください】と。
分娩費支給額を42万円にする、という、素晴らしくよいことをされるのに、いいことをするためにも、現場には相当の苦労があると言うことを認識してほしい。
簡単に、「はい。やりなさい。」みたいなやり方はしないでほしい。
産科医療補償制度の導入もそうだった。(妊婦さんみなさんが、入院費以外に3万円の掛け捨て保険に加入しなくてはならない制度。)
やることの意味、やり方の説明も不十分のまま、「お達し」だけを強制しないでほしい。

厚生労働大臣さんも、折角若い方になられた。
だから、1週間くらい、どこかの産婦人科に研修されて、受付の流れだけでなく、昼も夜も働く医師、助産師、看護師を見てほしい。一生懸命生もうとしているお母さんの姿を見てほしい。何も汚されていない純粋な生まれ立ての赤ちゃんを見てほしい。
そうしたら、「はい、42万円に上げたのだから、みなさんうれしいでしょ」みたいな感想で終わらず、他の必要なことも見えてくるはず。
それでもって、初めて、42万円になって本当によかったね~と言えるのではないか。

国会議員でもない私の意見なので、あくまで、一産科に携わるものの参考意見として記しておく。


eri.hosoda

秋の夜

一昨日の夜中、3時過ぎにお産の方が見えた。自宅で布団の中だったわけで、いつものように出動、自転車でぶっ飛ばしてクリニックに来た。
なんと、外は寒かった。
数日前まで、夜中に出動するときは、昼間の暑さを忘れるほどの心地よさ程度。
今年は、まだ、夜中に汗をかきながら自転車をこいだ記憶がないにしても、
それでも、夏は夏。正味2~3分ほどでも自転車をかっとばすと、じんわり汗は出てくる。
しかし、一昨日の夜は、半袖で出てきたことを後悔。
涼しいを越えて、寒かった。ブルブルときた。
確実に、秋。時間が経っているのをまさに、肌で感じた。

クリニックに到着。来られた産婦さまは初産婦さん。3時入院。あっという間にお産。「陣痛がきました」という電話をもらい、来院。30分で、出産された超スピード出産。分娩後2時間の観察を終えても、まだ、6時前だった。
外は、すでに明るく、いったん自宅に帰る私の目はまぶしく感じる。夜勤などをされている方は経験あると思うけれども、朝の日差しは、普段よりまぶしく感じるもの。不思議なまぶしさだ。
6時に帰宅後、しばらくベッドに入ろうか、とも考えたけれども、先にお弁当を入れた。いつもなら、学校に行く直前に入れたほうが少しでも食中毒を心配しなくていい・・と思っている。でも、この涼しさなら、6時過ぎにお弁当を詰めて、テーブルに置いておいても充分安心。
お弁当を入れるだけで、またまた、秋を感じたわけだ。
そういえば、学校に持っていく水筒。夏には、1リットルの水筒満タンだけでは、「お茶が足らない」とか、「キンキンに冷たくしといて・・」と言っていたが、最近、その水筒にもお茶が少し残っている。こんなとこにも秋が重なる。もうすぐ、あったかいお茶が恋しくなるのか・・。

そして、ポストには、年賀状の購入申し込み用紙が入っていた。
つい、数日前まで残暑見舞いが入っていたのに、ちょっと、早すぎるんじゃない!!と、たまげてしまった。
秋の気配をゆっくり感じている間に、気付いたら天気予報で雪だるまの絵をみるのだろうか・・。
そういえば、外来には5月出産予定日の方が来られている。
一つひとつびっくりしながら、こうして、年をとっていくのだろう・・。毎年、同じことを感じながら。
eri.hosoda




 

新調しました

ソファー先週末の22日、23日の両日にかけて、外来のソファーの張替えを行った。
クリニックに来られた方はご存知かと思うけれども、待合の突き当たりの壁に備え付け型のソファー。
ベージュとアイボリーの中間色の布張りソファーだったのだが、ちょうどお尻に当たる部分がうっすら汚れ、かつ、ケツ圧?で薄くなっていた。全体的にもなんとなく薄汚れてきたような。
毎日の中で、動きのない家具は変化に気付きにくい。殺菌、清掃怠りなくやってもらっているのだけれども、どうも、大きな汚れも目に付くようになってきた。
張り替えるには、もちろん、大変な労力、時間、コストがかかるわけだが、土日にかけて業者さんの工場へ運び出し、張り替えることを決意。運ぶことすら、備え付けのソファーは大仕事だ。
運びだされるためにトラックの荷台に積まれた古いソファーを偶然3階から覗いた。太陽のサンサンとした光をあびて、汚れがすごく強調されてみえた。
こんなに汚れてたんだ・・とつくづく驚いた。張替えを後悔しなかった。

外来の壁付けソファーは、毎日、外来の患者さまが座って順番を待たれるメインのところ。ざっと計算してみたら、外来患者さまののべ数だけで5万5千人以上の方がそのソファーに座っておられる。いや、その患者さまの家族や入院患者さまの家族の方などなどを含めたら、7万人、8万人、それ以上の方のお尻がそこに当てられたわけになる。
昨日の夜、きれいになったソファーがはめ込まれた。
見違えた。
今はこんなにきれいだけれど、また、3年後リフォームしなくてはいけないように、たくさんの方のお尻を支えてくれることだろう。

追記*手前の4つのソファー・クッションも衣装替えしている。


eri.hosoda

大文字

今日は、京都の行事、大文字の送り火。
北山に住んでたころは、偶然にも、「鳥居」以外全部見渡せた。
右京区に引っ越してからは、一度も見ていない。
今年は、主人の母の初盆。きっと、この数日は、うちのお仏壇に帰ってきていて、今日、送り火とともに、また、浄土に戻っていくのかな・・と思ったりして。
今、産科の中にいると、命の誕生がメインになる。(もちろん、おめでとう、それだけではないが)
大病院での産科は、産科だけではなく、産科に婦人科が付く。
婦人科の方の中には、最後を迎えられることも時折あった。
その方々のお顔、お名前は、覚えているものである。もう、10年以上前の方でも、その頃のお顔が浮かぶ。
今お会いしたら、「あんた、年取ったわね・・」と言われそう。
ちょっとは「成長したね」と言ってほしいが、みなさん、今の私を見たら、そうは言れないだろうな・・と想像する。
考えてみたら、助産師になってから今までの年数と生まれてから助産師になるまでの年数が全くいっしょ。
生まれてからの年数は日々成長したと思う。体も心も。
でも、同じ年数を助産師として生きているけれど、成長は目に見えてないかも、と自己反省。
主人も、医師になってから今までの年数と生まれてから医師になるまでの年数が全くいっしょ。
(注*もちろん、二人は年数は違いますが・・。)
そんな、振り返りをしてみた今日の16日。
送り火とは関係ないけど、医師・助産師として人生の半々を生きていたことも何か反省や振り返りをしなさいという諭しかも・・・と思ったり。
送り火は見えないこの家から、送り火をおがみ、母だけでなく、今までクリニックでも、流れてしまった小さな小さな命の分も母に浄土へ連れて行ってもらおう・・なんて勝手なお願いもしてみたり。
eri.hosoda