「泣く」という言葉を聞くと、普通に何が悲しいの?と思う。
赤ちゃんも泣くという行動だけが自分の意思表示であるが、
オムツがぬれているのかな?とか、おなかすいているのかな?と欲求を満たすための表現でとらえることが多い。
今日、朝生まれた赤ちゃんも、生まれてからずっと泣いていた。
私たち産科にとっては普通のことであって、泣く赤ちゃんは元気な証拠としている。
それを見守るお父さんやお母さんは、「何で泣くの?」と表現することが多いのに、今日の赤ちゃんのお父さんは、「うれしいからだな~。よかったよかった」と赤ちゃんに語りかけておられた。きっと、お父さんは生まれてきた喜びで覚えておられないと思うが、そばで聞いてた私は、感動した。
うれしくて泣く、という表現は、私は、何歳になったときであろうか。
親に怒られて泣いたこと。
ケガをして痛くて泣いたこと。
小学生の頃はその程度。そして、中学生・高校生になってからは、
試合で負けたとき悔しくて泣いたこと。
受験に合格してうれしくて泣いたこと。
振り返ると、このあたりから、喜びや感動で泣くことがあったのであろうか。
社会人になってからは、先輩に注意されて落ち込んで泣いたこと。
友達の結婚式に出席して、心からうれしくて泣いたこと。
初めて見る景色で感動して泣いたこと。
そして、今は・・・。
感動して泣くこと。うれしくて泣くこと。言い合いをして泣くこと。悲しくて泣くこと。
喜怒哀楽だ。
生まれたときに泣くことと、今の私の泣くは、同じ「泣く」という文字であるけど
中身が全然違うんだな、と、今日のお父さんの「うれしいからなくんだな。」という一言で感じた。
さて、一番近い泣いたこと、は・・・・夕べ。子育てのことで主人と言い合って、悔しくて泣いたことかな~。感動して泣いたこと、は・・・・3月に子供が結婚記念日だし、と主人と私にペアの携帯ストラップを買ってきてくれたこと(修学旅行のおみやげなんですが)かな~。
数日前にテレビで、泣くことは理由が何であれ、ストレスが発散される1番の方法だと話していた。だから、私は充分ストレスが発散されているのだろう。
eri.hosoda
年別アーカイブ: 2006年
120%
待ちに待った天神川沿いの桜並木が絶好調の時期をむかえた。
今日は昼から手術もあり、ゆっくりと天神川を眺めることはできなかったが、
2~3分建物の外へ出てみた。
本当に本当にきれいだった。感動した。すごかった。
ずっとこの状態であってほしいな、と思った。
隙間がなく、クリニックの建物のあたりからみたら、1つ1つの桜の木というより
ピンクの塊りが花どうしで連なっているように見える。
この桜が散って、緑の葉が出て、それも散って、冬を向かえ、そして、来年同じ桜並木を見せてくれる。1年待てば、また、この光景をまた見ることができるのであろうが、でも、今のこのままがいい。
散るのがもったいない。雨が降らなければ、1日くらい寿命が延びるであろう。
風が吹かなければ、さらにもう1日長く咲いているだろう。
そしたら、去年見られなかった人が、今年は見ることができるかもしれない。
1日でも寿命が延びたら、偶然に、こんなにすごい桜が見れた人もいるだろう。
どちらにしても一人でもたくさんの人に見て欲しいと思うくらいだ。もったいない。
あの桜並木を見て、感動しない人はないと思う。
来年どんな私があの桜並木を見ているだろうか、とも思う。
誰と見るだろうか。そして来年は、このすてきな桜並木を誰に伝えたいと思っているだろうか。感動する時間が来年はもっと長くあるであろうか。
明日、この桜並木の下を歩きながら、子供の入学式に行く。
すべて満開の気分だ。 eri.hosoda
西京極球場
今日も朝から雨が降ったり、やんだり。時にはカミナリ模様だった。
そんな中、クリニックから3分ほど行ったところにある西京極球場では、J-リーグの試合が行われていた。
クリニックの中では防音ができているため、気配すら感じないが。クリニックを出て数歩歩けば
サッカー独特の「オオーオオオ、オ、オ、オ、・・・」という応援がはっきり聞こえる。
カクテルライトもはっきり見える。
私は全くサッカーのことはわからない。ワールドカップくらいは日本を応援するがJ-リーグに関しては、チームもわからない。パープルサンガが、今年は有名になった?くらいしかしらない。ルールも説明を聞かないと(何度聞いても覚えられないのだが)わからない。
でも、今日もすごい人だった。雨だというのに。野球は雨だと中止なのに、サッカーは中止がないのであろう。
球場の入り口に向かって、人が吸い込まれるように入っていく。
カップルや家族連れ、パープルサンガのユニフォームを着た人や旗を持った人、何人は入れるのだろうか。
主人も「絶対近いうちに見に行くぞ!」と、毎日言っている。
主人がサッカーの話しをしても、「フーン」と気のない返事をすると、
「何で興味ないの!クリニックのすぐ近くに、宮本とか、川口とか、○○とか、△△とかワールドカップに出る選手が来るんやで。ドキドキしないの?」
と言う。
何の関係もない。その選手が細田クリニックに来るわけでもなく、細田クリニックの存在すら気づかないであろうに(笑)・・・。
クリニックを中心に考える院長魂にはあきれてしまう。
が、まるで、コンサートに行ったら、そのシンガーが私の方を見て絶対目が合った!と訴えている私と、同じだ。
夫婦は似てくるものだ。
eri.hosoda
体感温度
3月も、もう終わろうとしている。
今日は昨日までの暖かさとは反対に、冷たい雨が降ったりやんだりしていた。
こうした「また冬?」と思わせる日があるからこそ、暖かい日はありがたく感じるのであろう。
でも、人間は人によって、体感温度が全然違う。
クリニックの中で働くスタッフも、同じ空間にいるの?と思うくらい感じ方がそれぞれ違う。
たとえば・・・
院長は、誰より暑がり。外来に勤務する看護師も中には、院長と体感が同じで、真っ赤な顔して水を飲み飲み、働くスタッフもいる。そういう時は、院長も「仲間だ!」とばかり、「今日は暑いよね、特にここだけ暑いよね?」と同意を求めて、エアコンの温度を下げようとする。
反対に、私は強烈な寒がり。いつも手足は冷たく、病棟から外来の方に顔を出すと、「外来寒くない?」というものだから、院長は怪訝な顔をする。
実際に外来診察場の院長の席は、超音波のモーターの後ろであり、内診室と診察場を何度となく行ったりきたり。さらに、しゃべるという行為も体の発熱パワーを助長するのであろう。でも、本当に私は、「さむ~~」と感じるのだから仕方ない。
手術のときも、密室になる手術室で、看護師は、看護の仕事プラス院長の吹き出る汗を拭くという仕事も加わる。そこでも、「ここは暑いよ」という看護師がいれば、「やったあ」っとばかりに、「やっぱり暑いよね!!!」と、自分が標準で間違ってないんだ、かのようにいう。
スタッフの中だけでも、さらに、私たち夫婦2人だけでも、体感温度が違うのだから、1日何十人来られる患者さまや妊婦さまみなさん、クリニックに入られれば、感じ方は違うと思う。
そのあたりは、「暑がりの院長と、寒がりの私」以外の看護師やクラークの意見で温度設定をするよう心がけよう。
なぜなら、院長が決めれば、早くからクーラーがかかり、私が決めれば、いつまでも冬の設定のままでいそうだ。
一昔前なら、窓を開けたり少しだけ風を入れたり、カーテンを開けたり日よけにしたり、大変だったのであろう。エアコンがあるだけ救われる。
忙しさの中にも、こんな、たわいない会話が起こるクリニック。平和な証であろうか・・・。
eri.hosoda
フラワー
やっと春らしい気候になってきつつあり、服装もダウンジャケットから、スプリングコートの方が着やすくなってきた。
初めて、クリニックの窓から見える天神川の桜並木をすごく楽しみにしている。
桜は、あっという間に満開になり、雨が1晩降れば、地面がピンク色になって、散っている。それだけに、一番いい時期を逃さないように、いつが咲き時かを見逃さないように、と思う。
何歳の頃からか、花が好きだ。土植えをしたり、育てたりするのも好きだが、フラワーアレンジメントも大好きで、去年インストラクターの資格も取った。
でも、クリニックの中に花を飾るのはすごく大変で、冬は暖房を入れていているので、乾燥してしまい、1日で花をダメにしてしまっていた。
今の季節は、長持ちする温度なので、花の色もきれいに生えている。
夏は、冷房を入れるから、また、花の寿命を変えてしまうかもしれない。それはそれで、手入れが大変だけど楽しみだ。
あるクリニックにお邪魔したときに、
「やっぱりクリニックの中はエアコンが24時間入っているので、花は無理。グリーンの葉っぱ類か、観葉植物が精一杯」
と教えてもらった。冬の真っ最中は私もそう思っていた。でも、今は、長持ちしている。汚いイメージにならないように気を配ることも大変だが慣れれば楽しい。
花は、手入れによって、寿命を変えてしまう。
何ヶ月か前に、子供が学校の授業の中で、生け花を学ぶ、という名目で、花を4~5本空き缶に挿したそうだ。
学校から帰ってきて
「今日学校で生け花したで~。」というので、
「へ~。で、その花はどうしたん?」
と聞くと、
「もう、終わったし捨てる。」
と言いながら、かばんの中の本と本の間からくちゃくちゃになって、押し花寸前の花を出してきた。学校では、花を生けることを教えても、生き物である大切さまでは教えないのであろうか。私は、すごく怒ってしまった。
「花も生きてるんよ!!そんなことが何で平気でできるの!弱いものいじめとか、殺人とか、うちの子に限って・・・言うけど、これもいっしょ!」と・・・・。
すぐに、小さいビンに挿してやり、キッチンの隅においてやった。何気ない、カスミソウとスイートピーだったが、折れた茎もワイヤーで補強してやったら、それから一ヶ月きれいに咲いていた。
こんな些細なこと、たかが花数本と思っていても生きている証である。
私のおこづかいで買える花くらい欠かさず、クリニックの中に咲かせていたい。
eri,hosoda