細田クリニックのひとりごと

フラワー

やっと春らしい気候になってきつつあり、服装もダウンジャケットから、スプリングコートの方が着やすくなってきた。
初めて、クリニックの窓から見える天神川の桜並木をすごく楽しみにしている。
桜は、あっという間に満開になり、雨が1晩降れば、地面がピンク色になって、散っている。それだけに、一番いい時期を逃さないように、いつが咲き時かを見逃さないように、と思う。
何歳の頃からか、花が好きだ。土植えをしたり、育てたりするのも好きだが、フラワーアレンジメントも大好きで、去年インストラクターの資格も取った。
でも、クリニックの中に花を飾るのはすごく大変で、冬は暖房を入れていているので、乾燥してしまい、1日で花をダメにしてしまっていた。
今の季節は、長持ちする温度なので、花の色もきれいに生えている。
夏は、冷房を入れるから、また、花の寿命を変えてしまうかもしれない。それはそれで、手入れが大変だけど楽しみだ。
あるクリニックにお邪魔したときに、
「やっぱりクリニックの中はエアコンが24時間入っているので、花は無理。グリーンの葉っぱ類か、観葉植物が精一杯」
と教えてもらった。冬の真っ最中は私もそう思っていた。でも、今は、長持ちしている。汚いイメージにならないように気を配ることも大変だが慣れれば楽しい。
花は、手入れによって、寿命を変えてしまう。
何ヶ月か前に、子供が学校の授業の中で、生け花を学ぶ、という名目で、花を4~5本空き缶に挿したそうだ。
学校から帰ってきて
「今日学校で生け花したで~。」というので、
「へ~。で、その花はどうしたん?」
と聞くと、
「もう、終わったし捨てる。」
と言いながら、かばんの中の本と本の間からくちゃくちゃになって、押し花寸前の花を出してきた。学校では、花を生けることを教えても、生き物である大切さまでは教えないのであろうか。私は、すごく怒ってしまった。
「花も生きてるんよ!!そんなことが何で平気でできるの!弱いものいじめとか、殺人とか、うちの子に限って・・・言うけど、これもいっしょ!」と・・・・。
すぐに、小さいビンに挿してやり、キッチンの隅においてやった。何気ない、カスミソウとスイートピーだったが、折れた茎もワイヤーで補強してやったら、それから一ヶ月きれいに咲いていた。
こんな些細なこと、たかが花数本と思っていても生きている証である。
私のおこづかいで買える花くらい欠かさず、クリニックの中に咲かせていたい。
                                   eri,hosoda