今日は久しぶりに雪景色の朝でした。
屋根、車の上、道の淵・・真っ白な景色でした。
雪が降っているときは、シーンとなっていて、積もった後の晴れはすごくまぶしいです。
小さい頃から、そうでした。雪が降ってるときは、シーンという音が聞こえそうだし、夜に積もって、翌朝晴天だと、まぶしっくって、でも、新雪の中を一番に駆け出して行きたくって・・。
なんだか、懐かしい気分になりました。
でも、大人になって、雪の降らない地域の友人が、雪が積もってる光景を写真に収め、家族に送っているのを見たときは、積雪が生活の中では、憎い時もあるのになあ・・と思いもしました。
実際、雪で交通渋滞になったり、事故が起こったり、そこまでいかなくても家族総出で雪かきを朝からしなくてはならなかったり・・。
でも、今日の朝は、1年に1回は雪景色もいいもんだな~と思いました。
さて、今日は、クリニックと直接関係のない話になりそうです。
昨日の夜の番組を見られた方は耳に残っていることでしょう。
それは、世界ふしぎ発見・・という番組で、「キウイ・ハズバンド」という言葉。
ニュージーランドでは、多くの夫は「キウイ・ハズバンド」だとのこと。
意味は、【妻を愛し、自分を愛し、常にトキメキを持って家事や育児に協力的で、家庭によっては家事に協力的どころかむしろ、一家の家事育児をこなす中心人物だったりする夫】のことです。
日本人は、なんとなくまだ、家事・育児には女・・というイメージが残っています。
でも、最近お産をされるお母さんと話してみると、入院中の上のお子さんはご主人が面倒を見てくれるんです・・日頃もご主人が家のことをやってくれるので、明日、子どもの遠足なんですけど、お弁当も入れてくれます・・という声もよく聞きます。
家族は、外で働く男、だけでなく、女も外で働く時代。それでもって、女が家事・育児全般をこなすという考えは、どこかおかしいのでは?と私は思っています。
もちろん、子育てをしながらシングルマザーで頑張る方や夫は単身赴任という方もいらっしゃいます。その方々は、そういう環境で一人で頑張っておられます。それはそれで、すごいことであり、私の言うのは、夫婦がそろっていて、知らん顔の夫、父。それではダメでしょう・・ということです。
家事・育児を一人で抱え込み、自殺した友人もいます。離婚した友人もいます。
「キウイ・ハズバンド」・・・・ニュージーランドだけでなく、日本でも普通になっていけばいいなぁと思いました。
追記しておきます。
今浮かぶ私の友達の多くは、キウイハズバンドです。日本も昔の男尊女卑は消えてきているのでしょう。
それから、主人は、私にとって、完璧なキウイハズバンドです。私が、いても家事は半分くらいか~、いやいや半分以上やってくれます。私のいないときは、家事全部、時には、子どもの弁当も入れてくれます。もちろん、私からは感謝してますが、子どもにも「お父さんがお弁当入れてくれるなんて、すごいこと。よかったね~」と教えてます。
でも、弁解しておきますが・・、結婚して私の口から1回も、家事をやって!とか、手伝って!とか、言ったことはありません。主人の料理もレパートリーはドンドン増えています。すべて、自らやってくれます。そのあたり、誤解のないように・・。
ありがたさ
先週の金曜日、朝は、何の問題もなく外来もスタートした。
だが、外来中、何だか診察室も受付も待合も、ひんやりしてきた。時間がたつと、ひんやりを通り越して、寒~って感じに・・。
確かに、昼から寒波到来という天気予報は耳にしていたが、エアコン温度を上げても上げてもおっ付かない。
その犯人は、エアコンが作動していなかった。風は出てきているものの、冷たい冷気が入ってくるだけ。
あわてて、外来1階全部のエアコンをストップした。
1年に1回は、機械や空調の類の総点検をしてもらっているのに、予測できる故障ではないのだろうか。
病棟や分娩室など、1階の外来スペース以外はあったかい。温風が心地よくONされている。それは、救いとはいえ、この外のように寒い外来の空間。何とかしなくてはいけない。
即、業者の方に連絡し、点検していただいた。
「〇〇の何とが、寿命が来ていて、1年1回の点検では見切れないところの故障だと思います。時間と費用がかかるけど、直しますか?」
全く機械にうとい私には、何の何が故障しているのか、チンプンカンプンだったけれど、直しますか?と言われても、直してもらわないといけない。
私「すぐに、直してください。」
業者さん「わかりました、来週中には直します。」
ちょっと!!!来週中??!!
ありえない。こんな外のような寒さの中で診察をしなくてはいけないなんて、来られた患者さまは堪ったものではない。
私「すぐって、今すぐってことなので・・。1時間でも早くお願いします。」
業者さん「土日は部品の会社もお休みになるので、最悪土日は工事できません。今この場で部品の調達できたら、明日部品が着次第工事、ということになります。おそらく、1箇所部品を変えたら、稼動すると思うので・・」
私「産婦人科は土日ありません。とりあえず、動くように手配してください。」
そこからが、大変。
金曜日の夜診、土曜日の午前診。合計したら、患者さんだけでも100人近く、ご家族も入れたらその1.5倍の方は、この外来を訪れる。
そこで、少しは寒さをしのげるかと、ひざ掛けを買いに受付スタッフが買出しに。大量のひざ掛けを設置。
残った私は、玄関に【本日エアコンの故障にて・・・・・・・ご迷惑おおかけいたします】の張り紙作成。
衣服を脱ぐ内診室には、小さいハロゲンヒーターをおいた。クリニックには2台しか、ヒーターがないから仕方ない。
土曜日は朝から工事開始。夕方には直るであろうとのこと。
それがだ!!!
土曜日の夕方、携帯がなった。
業者さん「さらに故障が見つかって、まだ、動きません。土日なので今から部品の手配はできません。月曜日朝一に手配しても火曜日になります。火曜日に部品が届き次第、工事に取り掛かります。申し訳ありません。その代わりに、ヒーターをご準備します。2台でいいですか?」
私「いや、3台で!とりあえず、今度は完全に復旧させてください!!」
そういうわけで、月曜日火曜日は業者さんが準備してくださったヒーターと、私の自宅から持ってきたヒーターを追加し乗り切った。
本当に1番寒いときに、申し訳なかったと心よりお詫びします。
火曜日の午前11時頃、工事終了。じんわり暖かい風がエアコン口から出てきた。すごくありがたく思え、仕事もはかどってきた。
普段ボタン一つで温まることが当たり前になっていたけれど、そのありがたさを身に染みて感じた。そして、17日がたまたま阪神淡路大震災の日。同じ時期に、体育館で毛布だけに包まれて休んでおられた方、本当に本当に寒く、切なかっただろうな・・と今更ながら感じた。
そして、一生懸命直してくださった業者さん。でも、この事件で思ったこと。「・・・ダメだったので、次の部品で修理します、火曜日まで待ってください・・」そういう意味あいの言葉がいえない仕事、産婦人科。
赤ちゃんの命、お母さんの命、ダメだったので、次・・という訳にはいかにいかない。部品を取り替えましょう、という訳にもいかない。土日だから、週明けまで待ってください、とも言えない。
そんな仕事をしているんだなぁ・・と、今の仕事に重さと緊迫を感じた。
eri.hosoda
ラッシュラッシュ
今日は、1月10日。2010年がスタートして、まだ、10日。
なのに、生まれる生まれる・・・、ラッシュラッシュ・・・。
今日で、14人の赤ちゃん誕生。
たまたま、12月末の予定日の方、そして、1月半ばころの予定日の方がこの10日にわたって、陣痛&破水が始まったわけで・・・。
病棟は、本当ににぎやかです。
どこを歩いていても人とすれ違い、赤ちゃんの泣き声がどの部屋からも聞こえます。
スタッフも、あっちの部屋こっちの部屋へ大忙し。
忙しい中でも、みなさん、安産で元気な泣き声で生まれてきてくれることが本当に救いです。
お産は、本当にわかりません。
いつ始まるか、(37週から41週の間に)(24時間いつの時間か)わかりません。
さらに不思議な現象・・。今年生まれた赤ちゃんの中で女の子はたったの2人。しかも、ほとんど大きなベビー。沐浴待ちで全員集合して並んでいる赤ちゃんを見ると、3000gの赤ちゃんが小さく見えます。
この1週間、毎夜お産があり、外来も年明けはたくさんの方で、70人以上の診察があり、今日も徹夜の朝帰り。私も一緒に朝焼けの中を帰ってきましたが、朝ごはんを食べてもう一度クリニックへ戻った院長。そして、今爆睡中です。
寝る前に一言。
合う人合う人が、「先生体に気をつけて下さいね」と言ってくれて、嬉しいけれど、今の生活でどうしたら、健康的な生活できるんかなぁ」・・と。
きっと、産婦人科医になること=強靭な体の持ち主の運命なんでしょう。それに連れ添う私も、心身ともに強靭にならざるを得ない運命だったのでしょうか・・。
いやぁ、私は、か弱いですよ・・。みんなに支えられて甘えているからこそやっていけるのです。
そして、生まれたばかりの何も知らない赤ちゃんの顔(*^_^*)が とてつもなく可愛く、そして不思議に思える一瞬があるからがんばれるのでしょう。
eri.hosoda
2010年
明けましておめでとうございます。
今年もたくさんの方々とお会いできること、たくさんの元気な赤ちゃんが生まれて来てくれることを願います。
今年の年越しは、クリニックの中で迎えました。
31日は、朝から、未分娩の方が3人いらっしゃって、かつ、1部の外来の方が来られたのです。スタッフは まるで年越しソバに追われる31日のおそば屋さんの状態。
私も少しお手伝い・・の気持ちが、結局、気づいたら元旦の朝8時。(ぶっちゃけの話、31日お風呂に入れませんでした、すいません。)
31日の17時にお一人、23時52分!!にお一人、元旦の午前中にお一人。元気に生まれてきてくれました。大変なお産もあったけれど、みんな第一声におぎゃーと泣いてくれて、そして、お父さん、お母さんの涙を見て、やっと元旦のお昼にほっとした気分になれました。
さて、我が家は・・というと、年末年始の雰囲気は全くなし。
今年は たくさん料理を作ろう・・と数日前に材料だけ買ったけれど、冷蔵庫にそのままで年を越してしまいました。掃除も、はっきり言って…適当。
でも、これが産婦人科の宿命。しかも、夫婦で拘束状態となれば、こんなんでいいの!!何で私は仕事がどんくさいの!!と自分が嫌になってしまうときもあった2009年でした。どんどんお産を扱う産婦人科がなくなって、外来だけの産婦人科になっていく現実。その意味は、残されている産婦人科の私たちが一番理解しているものです。
でも、救われる一瞬があるからこそやっていられるのです。
それは、一緒の環境にいる、スタッフとのやりとり。ちゃんとした話もしますが、しょうーもない話をしたり、まるで主婦まるだし!の井戸端会議状態の話をしたり。私なりの、不満や愚痴を聞いてもらって、スタッフみんなが、受け皿になってくれています。
それから、全く家事ができないときであっても院長がほとんど家事を助けてくれること。そして、どんな家庭環境であっても子どもたちは不満を一切言わないこと。(いない方が怒られなくて済むしね(笑))
家族に理解がなかったら、絶対にできない仕事です。31日の大みそか、数日すれ違いで会ってない娘から、「年越しの日までお疲れ様・・がんばれ・・」と、激励のメール。いつも、怒ってばかり怒られてばかりの親子でも、こういうメールをもらうと救われます。面と向かっては、言えないでしょうから・・。
そして、何といっても、元気な赤ちゃんが生まれてきてくれること、それは、数えられない数のお産に携わってきても、その度嬉しいことです。
元旦の午前中に生まれてきてくれた赤ちゃんのお父さん。そのお父さんの涙に、こちらも涙をもらいました。赤ちゃんもお母さんも、お父さんも一生懸命頑張られていました。
こうして、2010年を迎えました。
今年はどんな1年が待っていることでしょうか。
明日のことどころか、数時間後のこともわからない生活ですが、毎日毎日、しっかり、心の目を研ぎ澄まして、細田クリニックの一人として過ごして行こうと思います。
eri.hosoda
今年もまた
2枚の写真は 昨日の高校駅伝の様子。そのテレビ画面です。上が男子、下が女子。
右上のタイムや区間距離が書いてあるバックあたりにクリニックの姿。
冬の風物である駅伝は京都の西京極球場がスタート・ゴールになります。
その西京極球場はクリニックから2~3分のところ。選手もまだスタートしたところで、みんな、だんご状態であって、カメラも誰かをアップで撮るのではなく、かなり、引いて全体の選手軍団を捉えています。
だから、クリニックの姿が大きく映ることがあるのです。
毎年院長は、ひそかに楽しみにしています。(もちろん、映らない年もありますが・・。)
なぜなら、全国バージョンで細田クリニックが映るなんて、このときしかないのですから。
遠い親戚や友人からは「映っていたね」と連絡が来たり、まだ、クリニックに来た事のない知り合いからは「あの白い建物がそうだよね?」と電話連絡が来ます。
ある人から、「今度は白衣を着てクリニックの前に立って手を振ったらどう?」と言われました。「さすがに恥ずかしいしなあ。やめとくわ。」と答える院長。別に、そこに白衣の男性が一人立っていても、院長を知っている人は「今の先生?」と一瞬思うくらいで、全国の大多数の視聴者は、「白衣の人」と思うことなく、たとえ思っても、走者の救護員かな?くらいにしか思わないと思うのだけど・・。
クリニックに入院中の方は窓から生で観戦し、「一瞬の早さですね」と感想を話しておられました。
本当に、一瞬。走る姿は、駅伝と言っても短距離並みの速さです。そのまた、一瞬に映るクリニックの建物。
毎年、いくつかの駅伝がクリニックの前を過ぎて行きます。その合計を足しても、10秒にもならないくらい一瞬です。
遠くから里帰りだったお母さんも、駅伝を見て懐かしんでください。懐かしいクリニック前の五条、駐車場のフェンス、そして、白い建物が映ります。
eri.hosoda