細田クリニックのひとりごと

辞任

世間は安倍首相が突然辞任し、新聞やニュースでトップニュースで取り上げられている。
それは、私たち庶民には、テレビの中の出来事ではあるが、安倍首相が辞任と速報されれば、なぜ突然辞任?次期首相は誰?とあらゆる角度から報道され、それを元に庶民も、話のねたになっている。
国家の主が辞任、大きな出来事であるが、どんな理由であっても辞任が出来る。
院長は???
心身とも疲れたから辞めます・・・
なんてことは、絶対無理な話。
もし、今月いっぱいで辞めます、と発表したらどうなるのだろうか。
たくさんの患者さまは、命を託してくださってるのだから大迷惑だろう。
何人ものスタッフが、細田クリニックで働いてくれている。私達どうなるの?と混乱が生じること間違いない。
でも、世間の産婦人科はドンドン閉鎖されていく状態。外来はやりますが、入院施設は閉鎖します、という開業医もある。
さらに、産婦人科医になりたい、という医学生も減る一方。
よって、ますます、産婦人科の置かれる状況は悪化する。
院長は、ある程度の年齢で自分のフェイドアウトを決めなくては・・と考えている。
産婦人科医は昼夜関係なく、365日拘束がある。そのストレスの中でがんばれるのは今の年齢がピークで老年期になれば、誰でも体力は絶対落ちてくる。目や手先に年齢は現れてくる。その中で、命を預けに来てくださる患者さま、妊婦さまには申し訳ない。
2年前、開業するに当たり、全国の多くの産婦人科&他科の開業医の先生に勉強させていただく意味で、お話を聞かせていただいた。
お産をたくさん受けておられる先生も、65歳くらいできっぱり辞めますよ、と話しておられた。
また、定年は無いが、末永く心身とも健康で仕事が続けられるように、一ヶ月に数日は他の先生にクリニックをお願いして、全く携帯を気にせず、一人のおじさんとして街を歩くようにしています、と言われていた先生もおられた。
どこの産婦人科の先生も、静かな田舎の先生も、東京の真ん中でやっておられる先生も、みんなこれからの産婦人科医の寿命について考えておられた。
首相のように、「続投します、いや、やはり、辞任します、食欲がなく疲れたから入院します」と簡単に出来ない院長の立場。
考えようによっては、首相よりしんどいかも???


                                 eri.hosoda