細田クリニックのひとりごと

面会中止

4月28日より、面会者を全面中止にいたします。
ずっと悩んでいました。
今生まれようとしている赤ちゃんのことを考えると、
もっと制限しよう、いや、もう少し頑張ろう、これでいいのか、全面禁止にしよう、
いろんなメリットデメリットが交差し、毎夜、このコロナ制限に関して、鬱々考えてしまう毎日。
何度、夜中に目が覚めて(うん、今日から面会中止にしよう)と思ったり、
でも、朝になると、不安なママの顔が浮かんだり。
他施設で働く人の声や現状、妊娠中のママの声、スタッフの声、いろんな情報を収集し、
でもって、自分自身もSTAY HOMEをやっている気分の落ち込みの中で
制限をかけなくてはいけないこと、
本当に苦渋の決断です。
そりゃ、もっと前から、全面禁止にするという縛りをかけることは、簡単でした。
一言、面会中止にします、と言えばそれで終わり。
コロナに関しては、リスクは1つ減ります。
でも、出産に関しては、リスクを一つ増やします。

 

たくさん考えました。
悩みました。
理不尽なこともあります。

東日本大震災や阪神淡路大震災の後がよぎります。

そのあと、直後から数年後にかけて、鬱になった人、PTSDになった人、パニックになる人、
虐待、自殺者、DVが増えたことも、その時期でした。
前向きに進んでいる人が多い中、
その人たちに、もう少し、フォローして上げれていれば、と反省やもどかしさを痛感しました。

目に見えることの、物資を送ることや寄付、自粛はできましたが、
その後の心のケアを必要とした人たちの援助やケアは、何もできませんでした。
(主語は、「私は」、ですけれど。)

だから、今回は、震災ではありませんが、人によれば、戦争!とか、
地震のように、一気に来るわけではないけれど、じわじわ来る震災と同じ!とも
表現する人もいます。
一気に、制限をかけて、ママの心のよりどころ、不安などのケアを完璧にフォローするには、
もちろんスタッフに負担がかかります。すでに、スタッフはたくさんたくさんのことを考えてくれています。
さらに、スタッフ自身も健康管理、家族のこと、考えなくてはいけません。
そこだけでも大変なのに、
さらに、ママや妊婦さんのケアも、となると、かなりの負担です。
期限なく続くわけですから。

今までも、かなりの制限をさせていただいてましたが、
さらに、ご主人も面会中止という決断をしました。
1つ1つ制限や中止する前に、徹底できることを徹底する、そうしていましたが、
その限界に来たようにも思えたから決断しました。
少しでも、ママの心のために、そして、命が生まれ、今しかない今の入院中を不安なく過ごしてほしい、その思いは変わらず、4月28日より面会を中止します。

ご負担、ご迷惑、ご不安をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

コロナは、目に見えず近くにいます。
家族の命を守るため、
自分の命を守るため、
日本の明るさが戻るまで、
元の生活が戻るまで、
手洗い実施、外出自粛、マスク使用、がんばりましょう。

早く、1日でも早く、元の日常に戻ることを祈りたいです。
eri.hosoda