昨日、スタッフの一人が結婚式を挙げた。
細田クリニックスタッフの中で第一号の「寿さん」である。
彼女は、クリニックをオープンするにあたり、初めてスタッフの顔合わせを行った11月1日に結婚がきまり、次の日に報告してくれた。
初めてクリニックが動き出そうとする第一歩の日に、おめでたいことは何よりうれしかったことを覚えている。
クリニックには、院長を除いて女の園。
独身女性もたくさんいるし、妊娠希望の女性もたくさんいる。
年齢はさまざまであるし、人生いろいろ・・・♪という歌があるように、いろんな人の集まりだ。性格もみんなバラバラ。だから、その集まりはいろんなことがあるから、楽しい。それぞれのいろんな人の話を聞いて、しゃべっているとおもしろい。
20人のスタッフが20個の楽しい話しをしたら、20回笑える。
20個のつらかった話しをしたら20回考えさせてくれる。
だから、これから先、何人の結婚・出産を迎えるであろうか、と考えると、それだけでもうれしい。それだけでなく、まだまだ、いろんな夢や希望を持っている人もいる。自分だけでなく、子供さんの将来を夢見てる人もいる。
どんどん、うれしいこと、おめでたいこと、増えたらいい。
希望が叶えればいいなあ、と思う。
幸せに感じている人を見るほど、うれしいことはない。
おめでたいことは、心から祝福してあげたい。
ずっと以前、「自分が幸せだと人の祝福が心からできる」という、新聞記事か、何かで読んだことがある。
当たり前のことである。その当たり前が、意識して感じることは今まであっただろうか。
なぜなら、今、こんなに忙しくても、どんなに悩ませることがあって、考えることがあっても、(もう1つ言うなら、果てしない借金があっても・・・) 他の人の幸せな姿をみて、本当に、心から、よかったね!と思えることは、自分が、本当に恵まれて、幸せなのであろう。
eri.hosoda
年別アーカイブ: 2006年
今と昔
最近、キッズコーナーで子供たちと遊ぶことが多い。病棟の仕事分担がなく、あえて夜でもできる事務仕事をやるなら、外来に来ている子供たちの顔を見に行く方がうんと楽しい。
(こうして事務仕事が残っていくのだが・・・)(:_;)
2・3才くらいから小学生になってそうな子供たちも結構多いが、さすがに、昼間は2,3才くらいの子供たちがほとんどだ。
どこの子供たちも、アンパンマンの登場人物を知っている。
歌も、リズム良く体を動かしながら歌える。
テレビ画面にだんだん引き込まれて近づいていく様子がわかる。
そして、何冊かある絵本も一緒に読む。
ある日4人の3才の子たちと 1冊の絵本を読んでいた。
2本のDVDを見て、アンパンマンを思う存分歌い踊った次に絵本、だったから、飽きたりしないかな?と
絵本の内容を元に、私の言葉で読んでいた。
「ぐんぐん おおきくなりました。」というところを
「さあ、ぐんぐん、ぐんぐん大きくなりました~どこまで大きくなるのかな?まだまだ大きくなるかな?」
と色付けして読んだフリをしたら、
「ちょっと~、そんなこと書いてない~。ぐ・ん・ぐ・ん お・お・き・く・な・り・ま・し・た・だけしか、書いてないよ。」と、読んでくれるのです。
「うああー、大人やのに字、間違えた~」
「ま~ちがえた~まちがえた~」
4人で声をそろえて、しかも面白がって手を叩きながら笑って言われた。
私のころは、1年生になるまでに、自分の名前をひらがなで書けるのが精一杯だったような気がする。
すごい!字が読める!3才!!もうすぐ4才になるにしてもすごすぎる!!
さらに、追い討ち!
私 「ここに男の子は何人でしょうか?」
子供たち 『ひとり~』
私 「正解!では、女の子は何人ですか?」
子供たち 「3人!!」
私 「え~?4人でしょ、ほら、1,2,3,4・・」と私を含めて数えた。実は疑いもなく答えた私。子供たちが間違っていると思った。
子供たち 「看護婦さんは、女の子じゃないでしょ。おとなの女でしょ。」
私:(そりゃあ、私は子どもじゃないが・・・・・)
すごすぎる。「女の子」は大人には関係ない、と言い訳できる頭のよさ、回転の早さ。3才でなんでこんなことわかるのだろうか。
あの子たちが、大人になれば、どんなに、教養豊かな人になっていってくれることであろうか。
細田クリニックのキッズコーナーで、字が読めて、私を女の子じゃないよ!と言った事、何年か経って覚えてることはないだろうが、私は絶対忘れない。あの子たちの無邪気な本能が大好きだ。
これから先も、このキッズコーナーで、驚きに近い発見や出会いがありそうな予感がする。
eri,hososda
ドラマ
最近ゆっくり座ってドラマを見る時間がない。
先日、「夫はまったく目が見えず、耳も聞こえない。私の顔も声も知らない」というドキュメントドラマがあった。
絶対見ようと決めていたが、クリニックに急患の患者様がこられたため、ビデオにとって夜中に見た。
久しぶりに泣いてしまった。
見られた方はわかるでしょうが、目も見えない、耳も聞こえない、というご主人と寄り添う妻の夫婦愛のドラマ。
私が一番感動したのは、奥さんは、そんな障害を持つご主人に惚れて結婚したにもかかわらず、疲れてきて、ご主人に言いたいことを全部ぶつけて、家を飛び出した。そして、実家にいる兄に弱音をはいた。
そのとき、兄は「全部いいたいことを言えてこそ初めて本当の夫婦になれたんだよ」と答えた。
障害を持つ夫といる妹に、お兄さんは普通の夫婦に語るのと同じように返答をされたのだ。「そうか、やっぱり、目も耳も不自由な人と生活するのは大変なんだ。結婚する前に言ったじゃないか」とは、言われなかった。
まだ、クリニックでは、障害の方の妊娠・出産はない。婦人科疾患の方でも来られていない。でも、もし、明日来られても、普通でいいんだ、と思った。
私は数年前、ある薬の副作用で、まったく両手と上半身が動かない何日間を経験したことがある。その間、主人は私に食事も食べさせてくれたし、歯磨きもしてくれたし、寝返りもさせてくれた。生きていく上で手を必要とすることを全部やってくれた。そのときの私は、気も弱っていたのか、治るという診断がつかないときは、「このままだったら離婚しよう・・」と思っていた。でも、この話を主人にすると、「離婚なんてする理由がない」と言ってくれた。逆の立場だったら私も同じことを言うのもわかっているが、このままでは夫婦ではないって錯覚していた。
今はほとんど後遺症は残らず、日常生活は全く普通で、こうしてパソコンも打てる。だから、つい健常である事が、空気のようになっていた。
もし、私が、あのままであったらどんな夫婦であったであろうか。生活は変わっていただろうが、気持ちは変わらないであろう。
あのドラマを見て、さらに自分を振り替えってみて考えた。クリニックに来られる方々の中で、どんな障害を持っておられる方であっても、それは、個性であって、何も困らず対応できる気がする。たとえば、よくしゃべられる方にはたくさん話を聞いてあげたいと思うし、ドアが重くて開けられないお年寄りにはあけてあげようと思うし、声が聞き取りにくい方には、近寄って話を聞こうと思う。だから、同じように、目が見えない方には見えるように案内しよう、歩行が困難な方にはスムーズに動ける手助けをしようと思う。それで、いいのであろう。
これは、当たり前のことなのであろうが。
eri,hosoda
少子化対策大臣?
さっきニュースを聞いてたら、「少子化対策大臣の・・・」という声が聞こえた。
そんな大臣がいるの?そしたら、少子化対策省(?)ってあるの?
思わず主人に聞いてしまった。まさに、政治に弱い主婦丸出し。
笑われながら、あきれられながら、詳しく教えてもらった。
新エンゼルプランが平成11年に出されたことは私も知っている。
その結果、男性も育児休暇の制度もできたし、保育所入所待ちをなくそうと動き出したし・・・。
でも、こんな大臣がいらっしゃる?なら、もっと制度が発達したらいいのに、と感じた。
知り合いの方の会社は大手であり、名前を聞けば誰もが一流企業といわれる会社なのに、まだ、男性の育児休暇を取る人がない雰囲気とか・・・。
友人は産休明けですぐに仕事に復帰したかったのに、適所に保育所がなく、希望保育所に入所できるにいたるまでに、かなりのパワーをついやしたとか・・・。
新エンゼルプランが施行されているにもかかわらず、さらに、新新エンゼルプランが作られようとしているなかで、なんと、底辺までいきわたっていないことか。
私は、クリニックを主人と立ち上げようと決心したとき、それらの問題を解決する少しでもの力になれば・・とベビーシッターの資格を取った。
元々子供が好き、というのもあるが、働く看護師の子供たちを預かれる施設が作れたら・・・とか、お産をされたお母さんの上のお子様を預かれる施設が作れたら・・・という小さな私のわがままな夢と希望のために。
まだまだ、今のクリニックを立ち上げたばかりで、先が見えないため現実には、私の夢は無理に近いが、少子化対策委員会があるなら、名目だけのプランではなく、何らかの支援や方針を一般人にも打ち出してくれることを希望したい。
少子化対策委員。もっともっと大きくなって、総理大臣の横に、堂々と立てるくらいがんばって欲しい。そして、何年後かには少子化対策委員がなくなっても、それらがあたりまえの世の中になって欲しい。
昨日、8人目の男の子を出産されたお父さんとお母さんを見て、脱帽した。
そして、今日は、ちょっと、難しい話題へと踏み入れてみた。
eri.hosoda
コーヒー
今日スタッフの一人が
「休憩室のコーヒーは濃い過ぎて、飲めないんです、これを薄めてさらにクリープ入れて・・・」
と言いながら、コーヒーメーカーのコーヒーを薄めながら話していた。それでも、食後にはコーヒーを飲みたくなるのであろう。
ほかのスタッフも、濃いと感じていないらしく毎日そのコーヒーを普通に、しかも、ブラックで飲んでいる。
私も、まったく休憩室のコーヒーを濃いと感じていない。私的にはもっと濃いコーヒーが好きだ。
我が家は、コーヒーは大好きである。朝の出勤前と、夕食の後、必ず、カリカリ豆を挽いて、お湯を沸かして、コーヒーを飲む。
元々私が大のコーヒー好きであり、もっぱらブラック。豆から挽いてお湯をトロトロ注いで深い香りを味わいながら飲むひと時、いつの間にか、主人のほうが気に入っている。子供たちも、砂糖なしで挽きたてコーヒーにミルクを入れて飲むのを覚えた。一人前に「今日のは、薄いなあ~」などと、味にも関与してくる。入れ方も主人や私の入れるの見ているせいか、うまく粉を膨らませて、私たち夫婦の好みどうりに入れられる。
豆も、いろんなお店でいろんな味を買っている。
どれも、好きだ。
やっと、コーヒーの味に気が向くようになった。
やっと、コーヒーを入れる光景が思い出せる時間ができた。
クリニックでも、自宅でも。
まだまだ、「ゆとり」までは出ないが、コーヒーの飲む時間くらいは大切にし、ほっこりしたいものだ。
忙しさに突入する前の朝のコーヒー、お昼、みんなで話しながら飲むクリニックでのコーヒー、夜、二人でソファーに座りながらのコーヒー、味もその時間も大好きだ。
eri.hosoda