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お誕生日


今日は、院長のお誕生日。
本人望まずにて、年齢は公表いたしません(笑)が、そこそこの人生経験を経ている初老期、、、にしておきます。
今年もスタッフから、心のこもった本当にあったかい企画をしていただきました。
先週の土曜は、スタッフみんなで楽しい会食をしていただき、食事のデザートに院長特別バージョンのケーキの盛り合わせまで出していただきました。
そして、プレゼントもいただき感無量!
通勤に使うリュックをいただきました。ブラックのビジネスマンが持っていても似合うスタイリッシュなリュック(^_-)-☆自転車で通勤(と言っても1~2分)にピッタリ。
毎年ながら、最近欲しがっている物をうまくリサーチしてくれて、最高な贈り物です。袋から、リボンを外し中をウキウキしながら開ける院長は、まるで、サンタさんからプレゼントをもらって開ける少年!
そして、やったーと叫び、さっそく背負う院長の姿は、まるで、ピッカピカの1年生(笑)はたまた、薪を担ぐ二宮金次郎(笑)みんな大笑い。
その空気は、はしゃぐ院長とみんなの笑い、なんともいえない幸福感でした。

そして、今日、誕生日当日には、出勤しているスタッフ一同で、ハッピーバースデー♬の歌と手拍子で、院長の前へ行進。今日は、本当にサプライズで、診察室で、午前中の外来患者さまのカルテの見直しをしていた院長は、驚きの表情とともに満面の笑顔でした。今、その場でかぶりつきたくなるような(私が、かな?)おいしそうなケーキとみんなからのメッセージカード。
院長、毎年ですが、この、スタッフからのメッセージは宝物にしよう!!と思います。あとで、何度も何度も、メッセージとその周りに飾られた写真を穴が開くほど見させてもらうのが、心地よい楽しみです。

改めて、誕生日を迎えての抱負を語るなら、
さらに持てる力をすべて出し切ること。つまりは、目の前にいらっしゃる患者さまのための医業にいそしむことで、少しずつ、産婦人科、大きく言うと医療に貢献していきたいと思います。

本当にうれしいうれしい、今日。
そして、愛おしいスタッフ、ありがとう!!!

注*すべて、院長の代弁です!
eri.hosoda
リュック カード

子育て

人は、出産をしたその直後から、子育てが始まります。
親は子供を選べませんし、子供も親を選べません。それは仕方ないので、育てるというところからスタートです。子供は自分が思うようには、育っていきませんが、親の思いを子供に伝えていくことができます。いや、それが子育てのすべてかもしれません。親の思い、考え、やさしさ、厳しさ、それぞれの親の色を子供がそれらを受けてくれること、思い通りになってもらおうではなく、伝えるだけでいいのです。
しかし、ある意味、子育ての過程は、喜び、うれしいことですが、反面、恐ろしいことでもあり、すごく責任のあることです。思い通りの子供になんてなりやしない。でも、親のその思いをうけてくれるだけでいい、そんな子供になってほしい、それが、子育てだと思っています。親のコピーでもない。言いなりになることでもない。一人の人間を作り上げていく手助け?口添え?をするのが親、子育てです。

ある外来での光景。
超音波の画像を見ながら、
(私)「お兄ちゃんもこんな感じに、ちいちゃかったのにね。大きくなったね。」と声をかけると、
(ママ)「おなかにいる時は、こんな子になると思わなかったわ。首座るまでは、全然手がかからなかったけど、今ではね・・。もう1回ここに(おなか)戻して、やり直したいわ・・こんな子になると思わなかった、私が生んだとは思えへん(笑)」・・・と。
すごくショックな光景でした。
誰もが、やんちゃになった上のお子さん、思ったようにしてくれない幼児期の子育て、イライラすること、悲しくなること、できないことも多々。やり直せるならやり直したい、と思う、その表現もよくわかります。だから、ママの発言内容を否定はしません。それだけ、子育てが大変なんだな、と解釈、理解します。
この会話、ママ友だけしかいない時の会話なら構いません。私たちに話してくれるのも、全然、構いません。

私が嫌だったのは、ママのこの言葉を上のお兄ちゃんがそばにいる、聞こえるところで話すこと。
何気に、診察室のおもちゃで遊んでいるから、聞いていないか、と思うでしょうけど、ママの発する言葉は、耳に入ってくるのです。どんなにおもちゃに集中していても、会話は聞こえています。「終わったよ」とか、先生が「赤ちゃん、お兄ちゃんに似てるわ」とか、ママが上のお兄ちゃんの名前を発した時は、チラッと視線をこちらに向けます。
ということは
、真剣に遊んでいるようでも、しっかり聞こえているのです。
だから、同じ空間で、いらない子発言、失敗作発言(本心ではないのはわかっています)はやめてほしい。どんなわがままでいうこと聞いてくれない子であっても、その子を育てたのは、間違いなく親なのです。
よく、上の子を育てながら、第2子が生まれ、下の子に手がかかると、どうしても、一人目のお兄ちゃんお姉ちゃんにきつく当たってしまうこと、ありますよね。親として当然。ママだって怒りたいときだってあるし、体もしんどいし、どうしていいかわからないときだってあります。だから、まだオッパイ吸うだけの赤ちゃんに語るより、反応のある上の子にストレスぶつけることは、普通だと思います。ほとんどが、「言い過ぎたなあ・・・」とわかりつつの会話(笑)
ママの怒るその時の言葉を聞き、お兄ちゃんお姉ちゃんは、子供ながらそれぞれの立場を知り、少しずつ大人の世界を知るきっかけ。そのしつけには、愛情があるのだから、ママの発している言葉にたとえ感情が上乗せしていても、親子の会話です。のちのち、わかってくれます。

それと、子供の前で、他の人に「うちの子は失敗作」みたいな会話をすることは、別。
ママが、私が生んだ子には思えへん、と言ったときのお兄ちゃんの目。ここの病院の人もそう思ってるの?みたいに感じているようで、切なくなってしまいました。
本当は、ママもお兄ちゃんのこと好きだし、大人の言葉の綾だよ、と即言いたかったけど、言ったところで、小さい子にはわからないし。
何気にシールをもらって帰っていったお兄ちゃん。ママが病院の人に話している言葉は忘れてくれるでしょう。でも、この雰囲気、ママが発した言葉の雰囲気、それは、心のどこかに残ってしまうかもしれません。ママが「やり直したい子」みたいな話を他の人としている光景もすっかり忘れてくれることを願います。
eri.hosoda

災害

自然災害の恐ろしさ。先週の茨城県鬼怒川決壊の被災は、ニュース、ワイドショーと軒並み状況を伝えてくれています。
直後は、自衛隊、警察、消防の方々の命がけの救出の様子が映し出されていました。
人命救助の大変さ、必死さ、そして、災害の恐ろしさ、いろんなことが映像で入ってきます。
避難されている方の中には、家も流され帰るところもない方、家はあっても入ることすらできない状況の方、などでしょうが、生の声はどこまで届くのでしょうか?届いてもどこまで解決できるのか、不安で心身とも疲労でたまらない状況でしょう。
着の身着のまま逃げられた方、着替えがないことはもちろん、ナプキンやおむつなど、足りているのでしょうか?
コンタクトレンズの方は、替えのコンタクトレンズや消毒のケース、液はもちろん、メガネまでは、お持ちでないでしょうし、身動きとれないのではないでしょうか?
そういう、「とりあえず」「まず」困っていることをいつ、誰が、解決してくださるのでしょうか?
土手の復旧作業の様子も、ピッチを上げて進められています。
でも、今の日本、川の氾濫、津波、火山爆発だけの自然災害そのものだけでなく、自然災害から起こる被害、古い高速道路の修理、トンネルの補強、たくさん見直さなくてはいけないところがあります。
いつ起こるかわからないのが、災害。だからこそ、優先順位考えて、被害が最小に済むように、国、自治体に「早急に」頑張ってほしいものです。
その前に、進行形の災害現場に全力を注いでもらいたいものです。
話は、それるかもしれませんが、個人的に思うこと、今、京都では四条通りの歩道を拡張する工事を行っています。
かなりの渋滞を巻き起こしていますが、はたして、こんなに日本のあちこちで、災害が起こる中で、40億円以上もかけて、今、第一優先で行う工事なのかな?と、不安に思います。充分、工事前でも、四条通りは大きな不便はなかったはず。少なくとも、震災や今回の氾濫で道も電気も水道も寸断された地方の方々に比べたら、贅沢すぎる四条通りでした。しかも、出来上がった部分で、祇園祭のおみこしの奉納が道が狭くてできない(設計ミス)ことに、祭直前に気付き、新しくできた歩道を削って、やり直しをしたというお粗末な部分も・・。
せっかくある、四条通りの「地下」をもう少し、活用できないのか?と、個人的に、昔から思っていました。車いすの方、ベビーカーの子供連れの方、ご老人の方、その方々でも、地下道に降りられるようなエスカレーターやエレベーターをいくつかところどころに作り、少しガタガタの部分を補修して、利用しやすくすれば、40億円もかけずに(巷では55億円以上という噂も)もっと多くの方に利用してもらえるのではないかなあ・・と。
私は市長や議員でもないので、一人の一市民の単純な思い付きなんですけど・・。

今日も、テレビに映し出される、鬼怒川の土手の復旧工事の様子をみて、四条通りの歩道拡張してる場合じゃないんじゃない?と、思いを巡らせ、つくづく、私らのすむところは贅沢だなあ・・、ごめんなさい・・、と思っちゃいました。

クリニックと全く違う内容でしたが、これも、ごめんなさい・・。
eri.hosoda

コウノドリ

数日前から、めっきり涼しくなりました。
朝晩は、エアコンOFFでも、過ごせるようになり、このまま秋になればいいなあと、期待したりもしますが、まだまだ、何日かは、「暑いなあ・・」と思う日があることでしょう。
油断せず、風邪などひかないように気を付けないといけませんね。

さて、近々、産婦人科医が主人公のドラマ「コウノドリ」がはじまります。
主人公(綾野 剛)は産婦人科医であり、ある時は、ピアニストである、という設定の中、リアルな産科医療の現場を描いてくれる、というドラマです。
産科の決して大げさではない、リアルな産科医療の現場を描き、妊娠・出産には、さまざまなリスクや危険があり、元気に生まれてくることは奇跡の連続であること、「命」の現場では、医療者としてさまざまな葛藤があること、などの人気漫画。それがドラマ化されると、どうなるか、楽しみでもあります。
過去、いろんな医療系のドラマがありました。それらを見て、おそらく多くの医療関係者が同じことを感じているのでは?(笑)、と思います。
屋上のフェンスにもたれながら、缶コーヒー飲み、医師と看護師が語らうシーン、ありえない!!
急患です!とか、状態が悪化した!という電話で、長い廊下を医師が走り続けること、ありえない!!しかも、ピンヒール10センチもあるパンプスで走るなんて見たことない!!
一人の医師が、今日は脳外科のオペ、次の日は婦人科のオペ、並行して整形外科のオペ、ありえない!!
大学病院で、「今日は婦人科のドクター全員学会で、誰もいません!」という設定、ありえない!!
ナース、ひざ上20センチの白衣、ありえない!!
・・・・・などなど、ありえないことだらけのドラマは見たくありません。
コウノドリ、評判では、リアル性を強くするために、医療現場での取材はかなり深くされているとのこと。
決して、美化することなく、産婦人科の中身を見てもらい、そして、命は簡単に生まれるものではないこと、変わりはないこと、妊娠も出産も奇跡であること、みんながおめでとうだけではないこと、産婦人科で働く医師、看護師、助産師はどんな思いで日々仕事しているのか、その思いをドラマで充分アピールしてほしいなあ、と思います。
大人も子供も、これから出産しようとされる方も、妊娠したくない方も、妊娠できない方も、男性も、いろんな人に少しでもわかってほしい、見てほしい産婦人科。
このドラマが何らかの影響を受けてくれることをすごくすごく期待します。

・追伸・
院長さっそく、コウノドリのコミック、買ってきました。入り込むのは構いませんが、自分を綾野剛にだぶらせることだけはやめてほしいです。綾野剛に、大変大変、失礼ですもん(笑)
eri.hosoda

ある日のこと

連日の暑さ、ついに熱帯地方になったような日本です。
体調管理、大切ですね・・・。
この暑さでも、お産は待ってくれません。連日、お産です。
暑い中、頑張って陣痛を乗り越えて、戦っておられるママです。

ちょうど1週間前、すごく、心に残る出産がありました。

ママの陣痛が強くなり、お姉ちゃんとママはクリニックへ。
パパは、たまたま、職場での研修があるとのことで一緒に来ることができず、とりあえず二人で来院です。その間、パパは、研修をキャンセルできるか、上の方に報告中だとのこと。

子宮口5センチで入院が決まり・・・・
もう、どんどん進み、陣痛待機室を経由せず、直接、分娩室です。
ママは、きつい陣痛の間、呼吸法をして、しっかり、おなかの赤ちゃんに酸素供給中。
最初は少し余裕もあり、お姉ちゃんとの会話もスムーズなママ。でも、今から思えば、ママは、平気な顔してお姉ちゃんに不安を感じさせないように、頑張っておられたのかもしれません。
パパは、上司とのお話合いの結果、即、クリニックに向かうように言われたとのことで、あと10分ほどで到着予定と連絡有。
おなかの赤ちゃんも、早く生まれたいらしく、ぐいぐいと出てくる気配。
ママも、だんだん汗ばむ陣痛で、お姉ちゃんとの会話もさすがにとぎれとぎれになってきました。
そんなお姉ちゃんも、少しずつ、落ち着かない様子。
スタッフ・私「ここに座る?」
・・・お姉ちゃん「いやだ!こっちがいい!」
スタッフ・私「ママに頑張って!て言ってあげようか」
・・・お姉ちゃん「がんばって~・・、でも、もういや」
スタッフ・私「シール上げるからね~だから、もう少し待っててね。お姉ちゃん偉いね。」
・・・お姉ちゃん「うん!」

当たり前ですよね。
今まで、生まれてからずっと自分ひとりで、パパとママの愛情を誰にも邪魔されず100%もらって育ってきたはず。
その、愛情を半分、生まれてくる赤ちゃんにあげなくてはいけません。
絶対、不安で、嫌で、想像もつかなくて、、、、でも、ここにいる人みんな、生まれてくる赤ちゃんを待っている、この雰囲気。
ジェラシーを持ちつつ、この分娩室では、自分じゃなく、ママと赤ちゃんが主人公であることを3才児なりにわかっているお姉ちゃん。生まれてからたった数年で、初めての大きな衝撃を味わっているのです。

もう、そろそろ、パパがやってくるはず。
もう、そろそろ、生まれそうな雰囲気。

思わず言った私「お姉ちゃん?玄関まで、パパ迎えに行こう!!!」
お姉ちゃん「う~ん!!!!」大きな声です。
私その時は、お姉ちゃん、パパを待っていたのだと思いました。

無意識に私の手を握って、猛ダッシュで1階玄関へ向かいました。

自動ドアの前で、私とお姉ちゃん、手をつないで、駐車場の方を向いて立っていました。
1分もしないうちに、一人の男性が、早歩きでこちらに向かってこられました。
絶対、パパだ!
「パパぁぁぁぁ!!!!!は、や、くぅぅぅ!!!!!」
「こっちぃぃぃl!!!!!!はやく・・・・!!!!!」
私は何も言ってません。自らお姉ちゃんの絶叫です。

お姉ちゃん、わかってる・・。
お姉ちゃん自身がパパを待ってるのではなく、頑張ってるママと赤ちゃんのところへ行くためにパパを迎えにきたこと。

それから、また、3人で猛ダッシュで分娩室へ。
「え?もう、生まれるんですか?」そんな会話をパパと交わした数分後、お姉ちゃんそっくりな元気な妹ちゃんが誕生です。入院されて、40分の出産です。
パパもママも、赤ちゃんも、お姉ちゃんも、みんな頑張った、まさに命の誕生ひと時。
素敵で、きれいで、家族が膨らんだ瞬間を感じさせてもらいました。

落ち着いた頃、お姉ちゃんが、何気に話し出しました。
「ママが、うーん、うーん、って言うて、赤ちゃん生まれてきた・・。でも〇〇(自分の名前)の時、もっともっと、うーん、うーん、って、いっぱいいっぱいママ言ってた。だから、早く出たいよう・・って思って、〇〇(自分の名前)がんばってん」
「真っ暗やったし、ママ、うーんうーん、もっともっとたくさーん言ってたから、〇〇、出よう出ようとしてん」
自分の生まれてくるときのこと、外からの様子ではなく、自分が見てきた生まれる瞬間を突然、穏やかに話し出したお姉ちゃん。
このクリニックで3年前生まれた時のこと、その時、誰もその話、していないのに。
ママ「え?覚えたの?今、思い出したんの?そんな話、初めて聞いた~」
ママも、お姉ちゃんの初めて語る記憶に驚きつつも、笑顔で穏やかに答えておられました。

まだまだ、赤ちゃん返りはするでしょうけど、少しずつお姉ちゃんになっていく瞬間を形でも置いておけないし、カメラにも残らないし、忘れてしまうかもしれない一瞬だったけど、しっかり鮮やかに見せてくれた、私の心には忘れられないキューンとする出産、ご家族でした。

追伸*パパが上司の方に「研修と出産が重なり、どうしましょ?」と相談すると、その方がパパに言われたそうです。
「そんなの100対0で、出産やろ!はやく病院行ってあげなさい!」と。
それも、すごくすごく素敵な上司の方です。

ここに書くこと、ご本人、了承すみです。
eri.hosoda