細田クリニックのひとりごと

新型インフルエンザ

4月後半より、ニュースでは見たり、聞いたりしていたが、実感がなく今日に至っていた。
ここ2~3日のニュースでは、どの局も、道行く人々のマスク姿や修学旅行の中止の話題が報道されている。
新幹線のホームまで行って、その場で校長先生から「今回の修学旅行は中止になりました」と言われた学校の生徒さんたち。泣いていた。しかも、受け入れ先の旅館や観光地から「関西方面の方が来られることは困ります」と言う理由で。悲しいだろうな。理由はわかっていても、一生でその修学旅行はたった1回なのに。
また、会社や学校が休みになっているところもある。
ある、サラリーマンが「今日出社したら、会社に発熱者が出たということで、休みになりました。自宅に帰ろうと思っていたんですが、妻が妊娠中で、しかも、上の子どももいるから、菌を持ってくるから帰ってこないで。と言われて、今、途方にくれています」と話していた。それで、本当に拡大が防げるのだろうか。
大阪、兵庫の話とはいえ、となりの京都でも、受ける影響は大きい。
全国からは、関西方面で広がっている、として捉えているため、関西以外の親戚や友人から
「大丈夫?」と連絡が来る。
まだ、京都では、そんなに大きな変化はないように思う。
今日、銀行に行ったが、行員は誰もマスクをしていない。ATMに並ぶ10人ほども誰もマスクの人はいなかった。
逆に郵便局は、職員全員マスク着用。お客さんは20人ほどの中で1人だけマスク着用。
クリニックの近くの大学に通う学生さん何十人、いや、100人は越えてそうな集団とすれ違ったが、マスク着用者は、10分の1ほど。
やはり、大阪や兵庫のように、マスクをしていない人を探す方が難しい状況よりは、京都はまだまだ、ゆるい。
しかし、知らん顔もできない。
クリニックでも、玄関に手指消毒液を置き、外からの来院者の方に徹底して手指消毒を行ってもらっている。
もちろん発熱者には、受付に1番に声をかけてもらう呼びかけてもいる。
マスクをする理由は、飛沫感染を恐れるからであるが、くしゃみや咳をしても、1~2mしか、ウイルスは飛ばない。人と人がどうして感染するかは、ウイルスを持っている人の触ったものや唾液が飛んだものに他の人の手を介してうつることが多い。
だから、うがいだけでなく、しっかり、手洗いをすること、外出後、人と接したあと、うがい手洗いを習慣付けたいものだ。
それは、今回のインフルエンザだけでなく、日常でも・・。
そして、草なぎ君逮捕のときも同じであったが、報道だけで振り回されないでほしい。こういう事態に慣れていないのもあるが、行き過ぎな報道も感じる。
関西人をバイキン扱いのように扱っている、ある九州の市長さんのインタビューも目にした。関西に修学旅行でいった高校生は、何の症状もなくても出席停止と言い渡したそうだ。「それは当たり前でしょ。市民を守るためです。本当は帰ってこないで、そちら(関西)で待機していてほしかった」と堂々とマイクに向かって言い切っておられた。市民を守る正義の人と思って発言されているのであろうが、そのマイクを向けている記者たちは全国を飛び回っている人であり、関西の人もいるであろうに・・。
こんなパンデミックを想定したような、発言や報道はどうなもんだ・・と疑問に思うところも多いが、最低限できる防御はし、一人ひとり自分の身を守る意識を持ちながら生活すれば、どこかで歯止めがかかり、火の勢いが衰えてくることだろう。それを願っている。
eri.hosoda