細田クリニックのひとりごと

出生率

よくクリニックと関わってくださる営業の方や、同業者の方に
「細田クリニックお産毎月どれだけあるのですか?」や、「どんどん増えるといいですね。」と言われる。
もちろん、クリニックの経営も考えなくてはならない立場としては、「今月お産ないんですよ。」とは、言いたくないし、考えたくはないが、多くあればあるほどいい、とは全く思ってない。
ある程度のお産が増えれば、それだけの、キャパシティーも必要になるし、人手もいる。それに、患者様と接する時間や内容が薄くなってしまう。それだけは避けたい。
だから、とりあえずドンドンお産の数を増やしたいという思いは頭の中にはほとんどない。院長も私も。
その反対に、日本の出生率はドンドン上がってほしいものだ。
一ヶ月ほど前に出された2006年の出生率が、ほんのわずかだが6年ぶりに上昇した。確か、「1.32」だったように思う。
それだけ聞いても、ピンとこないが、戦後直後の昭和20年代は「4.54」、私の国家試験勉強をしたころの昭和50年代は「1.90」だったと思う。そのとき、「2.0を切った」と新聞やニュースで大騒ぎだった。
それからさらに減り2006年は「1.32」。こうして数字を並べるとよくわかる。
でも、私の周りに「絶対子供はいりません。」という夫婦は誰もいないし、むしろ、不妊治療が活発になって、以前よりオープンになってあらゆる方法で妊娠できるケースも増えてきている。
なのに減っていく一方。
景気が悪いから?(でも、どん底の不景気は脱しているのでは?なぜなら、土日のダイヤモンドCITYや高島屋に向かう車の数は半端じゃない)
世の中が育てにくい雰囲気だから?(親がしっかり楽しいこと、うれしいこと、幸せになることを教えてあげたら絶対育て甲斐があると思う)
独身女性が増えたから?(でも、シングルマザーも増えている)
私が出生率低下の原因を探ったところで何の解決にもならないが、来年の今頃2007年の出生率が2年連続上昇していることを望む。
                                eri.hosoda