細田クリニックのひとりごと

秋と言えば、、、、
食欲の秋。
スポーツの秋。
行楽シーズン。
芸術の秋。

どれも、ピンとあてはまらないかな、今年の秋。
食欲は、1年中だし、体育祭も行楽も、全くなし、とまでいかなくても、
みんなで和気あいあい、みんなで楽しむ行事ごと、は、控えめです。

仕事中は、ほとんどマスク姿。
目しか見えない環境も慣れたくないけど、慣れてきて。
唯一、1か月検診や、その後の検診で、生まれてきてくれたお子様を抱っこ、拝見することで、
私たちの心を助けてもらっている気がします。
バキバキの老体(笑)、コロナや諸々のストレスを感じている私たちですが、
そうとは知らず、笑ってくれる赤ちゃんがどんなに救われることか。
子供たちに、こんな私たちの今を体験させたくない!と強く思います。

リモートで、仕事や授業をされることもよく聞きますが、
ある大学の先生が、こんなことを話してくれました。
コロナでリモート授業は、ベストな方法だけど、
リモートで授業していると、生徒の個々、個性がわからない、
画面(パソコン)の違いで、顔色もわからない、声のトーンもわからない、
体型もわからない、電波状況も違うので、コミュニケーションしている感覚が薄い、
などなど感じたそうです。
9月になり、対面授業が始まったら、
この学生さん、こんなに背が高かったんだーとか、
おしゃれだね、とか、
こんなに、お話が上手なんだ、とか、笑顔で話せたことが何よりの収穫だわ、、と
感じたようです。

行政の新生児訪問をしている方々からも、こんな話を聞きました。
お産そのものは、変わっていないのだけど、
世の中、面会中止やパパの立ち合い中止、実家の親のヘルプがコロナでの移動自粛により受けられない、ママたちの地域や行政の集まりや行事もすべて中止、
など、大きく大きく影響しているよ、と。
ママは、生まれてきてくれたことはありがとう、と思ったけど、すごく孤独を感じた、今も感じている、という話がほぼみんな、訪問するたびに聞かされた、ということ。
泣きながら話してくれる人もいるそうです。
訪問も、希望者のみになっているので、本当はもっと孤独を感じている人、戸惑いを持っている人はいると思う、と。
想定外の環境に、突然放り出されてしまうママたち。
出産だけでも、環境は変化するのに、コロナでそれ以上の変化。
戸惑いや、孤独を感じて当然だと思います。

小児科で勤務する人からも。
とりあえず、すべて定期健診も中止、延期。それが今、しわ寄せになっているけど、
絶対必要だから受けてほしい、と。
そして、学校へ行きたくない症候群の子どもがいつもより、断然多いそう。
そりゃそうです。
長期お休みでも自由がなかったし、コロナは怖いもの、という感覚を覚えさせられているのです。
コロナがそうさせたのかもしれませんが、環境は、周りの大人の都合も入っています。
この子たちを救ってあげたい、話をしていて、そう思いました。

今は、何もできません。
コロナによって、大きく、多方面に、影響を受けたことを事実として受け止めて、
物の援助、だけでなく、心のフォローも必要になってくるでしょう。

 
先日の4連休、こんなこと考えながら、ふと雨あがりの外を眺めたら、
こんな虹が!!!!!
クリニックの目の前の交差点からくっきり見えました。

1枚目の写真には写っていませんが、よく見ると、(2枚目の写真)二重の虹。
虹

 
虹2
どうか、どうか、幸せの虹でありますように。
eri.hosoda