細田クリニックのひとりごと

気持ち・・


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桜


 


 


 


 


 


 


この前の ブログの続きです。
桜が満開の写真です。
本当にきれいです。特別ライトアップもされていませんから夜は誰も見ていません。だから、桜も昼間にがんばっているように思います。(←勝手な想像ですけど)
少し前に宮根アナが話してました。
桜を見ると、感傷的になる・・と。
そうですね・・。なぜでしょうか・・。
みんなに、まだかまだか、と待たれて、咲き誇ったら、一瞬にして散ってしまう・・からなのでしょうか。
この前のブログにも書きましたが「来年はどんな気持ちで見てるのかな・・」「散ってほしくないな、ずっと咲いていてほしいな・・」「去年は、こんな思いで見たよな。」と、しんみりしてしまいますよね。
確かに、「紅葉」や「新緑」を見て、あまり、しんみりはしないですもん・・。


さて、こんな春の真っ最中に、ちびっこからたくさんのパワーをもらいました。
一人目は、5才の女の子。
真夜中に、緊急の帝王切開をおこなったお母さんですが、お姉ちゃんは22時頃まで起きてがんばっていたのです。でも、とうとう夢の中へ。
陣痛待機室でそのまま爆酔してしまったお姉ちゃん。
無事に生まれ、お母さんはもちろん手術室、お父さんもカメラを片手に赤ちゃんの撮影でした。
ふっと、廊下を見たら、5才のお姉ちゃんは目が覚めたらしく、詰め所の前に一人で立っていました。
知らないところで、誰もいなくなって心細かっただろうに、泣くわけでもなく、とびっきりの笑顔で一人で待ってました。
「お姉ちゃん、おめでとう。赤ちゃん生まれたよ。」
そう、声かけたら、
「うん」・・と満面の笑顔。
「お母さん、がんばらはったよ。」
と言うと、
「知ってるよ~」って。
まだ、5才の女の子が、目が覚めたとき、そこにお母さんがいない、ということは
赤ちゃんが生まれたんだ!と察して、詰め所の前に、一人で誰かが出てきてくれるのを笑顔で待っているなんて・・。
忙しい夜中の合間に心が、和んで感動しました。

次の感動は、二人の兄妹。
二人はもう、小学生。まだ、低学年なので、ちびっ子さん。
お母さんが、陣痛で苦しんでいるとき、お父さんより前に立ち、手をさすったり、声をかけたり、お茶をあげたりしていました。
そんな中、ふっとお兄ちゃんを見たら、目から涙が・・。
「どうしたの?」
と聞けば、
「なんでか涙が出るねん。お母さんがんばってるしな・・、僕もこうやって生まれたんやんな・・・」
そう声を震わせて言いながら、お母さんの手を握ってました。
そして、みんなの見守る立会いの中で、生まれてきました。
三人めさん。
その生まれ瞬間、お兄ちゃんもお姉ちゃんも、
「やったぁ。生まれた生まれた・・。うれしぃ~、すごぉい~」
とボロボロ涙を見せ拍手していました。
なんて、感情豊かで、家族思いな兄妹なんでしょうか・・。
こちらも、ホロリとしてしまいました。
数日後、お母さんが話してくれました。
「二人(兄妹)ともいてくれてよかった。でもね、あんなにしんどかったのに、次の日の子どもの感想は『お母さん、簡単に産んだね』って言うんですよ。」
と笑顔で語ってくださいました。やっぱり小学生です。
でも、きっと、子どもたちは、一生記憶しているはずです。
命を生み出す、命がけのお母さんの偉大な姿をね・・。

こんな子どもたちに救われる毎日です。
eri.hosoda