細田クリニックのひとりごと

地蔵盆

京都では夏休みが終わる頃、地蔵盆が行われる。
関西地方を中心にある行事であり、他の地域では聞きなれない行事でもある。
もともと、地蔵盆は子どもの成長を祈る行事。
でも、準備やら片付けは、地域の大人の役目だ。


主人は、今年は、町内会の3役を仰せつかっている・・。

土曜日、地蔵盆の準備には、緊急の帝王切開で行けず、夜に地域の方がお供えを持ってこられる間の大人の集いに参加したものの、1時間ほどで、クリニックより電話。すぐに直行。


翌日、日曜日は、朝の仕事を終え、地蔵盆へ。
子どもたちが、続々やってきて、ビンゴやお昼の食事の世話役。
その中でも、クリニックで生まれたちびっ子が何人か参加。
この前生まれた子が、周りの子どもたちと一緒にお菓子をもらったり、走り回ったりしていたそうだ。
もちろん、子どもたちだけを見ていても、どこのお子さんかわからないけど、
いっしょに連れ添ってこられているお父さんお母さんを見て、「あ~!」って感じでわかったそうだ。


終わったら、片づけや掃除、お金の計算、お供えの品を各家ごとに分配・・。
家に帰ってきた主人は、日焼けをし、着ていたTシャツとズボンが絞れるくらいに濡れていた。
そこで、全て終了。
暑くて、熱中症になりそうな日に、外で活躍・・。さぞかし、昼間クリニックから出ることのない主人には、ハードだったことだろう。
でも、ちびっ子たちに会えたことがすごくうれしかったようで「〇〇さん、覚えてる?大きくなってた!!」とか、「△△さん、もう3才やって!!」とか、結構楽しかったようだ。
それに何より、医師業と違うことをすることは刺激になって、この年になっても、いろんなことを学べるいいきっかけになる。
地域の方と話し、家庭のこと、それぞれみなさんの仕事・会社のこと、たくさん話してきた様子。
「普通のおじさんしてきたんだなあ」と、感じた。
私も含め、みんなそうであるけれど
「自分」とは、仕事をしているときの自分、家での自分、夫婦だけのときの自分、父や母としての自分、友達といるときの自分・・などいろいろな自分がある。また、自分で判っている自分、相手に映っている自分、自分で気付いていない自分もある。
だから、地域の人たちと、普通の細田のおっちゃんでいられる時間はありがたいことだ。


eri.hosoda