細田クリニックのひとりごと

親子

今3組の母子が入院中で、すごく楽しい。
1組は、大きな女の子。お父さんが何でも積極的に育児参加。
お母さんは、毎日育児奮闘で、やや疲労気味なのにいつもニコニコ。バランスよく二人の愛情を受けているから、将来、笑顔がいっぱいの女の子になりそうだ。
2日後に生まれた女の子。お母さんは、すごく痛がりさんなのに、一生懸命、出産に挑んで赤ちゃんを迎えた。この何日間で、急ピッチで母らしくなった。名前はまだ、決まってないのに、いつも、お母さんはたくさん語りかけているから、姉妹のような母子になりそうだ。
そして、3日後に生まれた男の子。お姉ちゃんがもう一人のお母さんのように見守っている。弟がかわいくて仕方ないようだ。女の子にモテモテな男の子になりそうだ。
そんな親子を見ていて思うこと、不思議なこと。それは・・・
人間だれしもが、痛みや苦痛があれば、病院に行って、痛みをとってもらおうと
痛み止めを飲んだり、原因を探すのに、あらゆる検査を受けて、痛みから逃げようとする。でも、お産は違う。痛みがわかっていて、挑んでいく。こちらも、陣痛(痛み)が来てよかったね、と言う。
さらに深く考えたら、その痛みの原因が、今、手の中に抱かれているわが子、一生懸命おっぱいを吸うわが子であることも、みんなわかっている。
なのに、無償にかわいがり、心底かわいい、と表現する。時間を忘れて、ずっと笑顔で寝顔を見つめている。何の会話もないが、その姿は、第三者として見てても飽きないし、素敵だと思う。
その反面、こういう表現をすると、妊娠できない方、お子さんがいない方には、どう、響くのであろうか、とも考える。でも、こんな母子を見て、かわいい・・、素敵・・、いいなあ・・、と思えるなら、それは、もっともっと、すばらしい素敵な女性であろうし、本当のやさしい女性だと思う。
だからこそ、お産だけでなく、女性のライフスタイルすべてに係わっていけるこの仕事が好きなのかもしれない。
                  eri,hosoda