細田クリニックのひとりごと

今と昔

最近、キッズコーナーで子供たちと遊ぶことが多い。病棟の仕事分担がなく、あえて夜でもできる事務仕事をやるなら、外来に来ている子供たちの顔を見に行く方がうんと楽しい。
(こうして事務仕事が残っていくのだが・・・)(:_;)
2・3才くらいから小学生になってそうな子供たちも結構多いが、さすがに、昼間は2,3才くらいの子供たちがほとんどだ。
どこの子供たちも、アンパンマンの登場人物を知っている。
歌も、リズム良く体を動かしながら歌える。
テレビ画面にだんだん引き込まれて近づいていく様子がわかる。
そして、何冊かある絵本も一緒に読む。
ある日4人の3才の子たちと 1冊の絵本を読んでいた。
2本のDVDを見て、アンパンマンを思う存分歌い踊った次に絵本、だったから、飽きたりしないかな?と
絵本の内容を元に、私の言葉で読んでいた。
「ぐんぐん おおきくなりました。」というところを
「さあ、ぐんぐん、ぐんぐん大きくなりました~どこまで大きくなるのかな?まだまだ大きくなるかな?」
と色付けして読んだフリをしたら、
「ちょっと~、そんなこと書いてない~。ぐ・ん・ぐ・ん お・お・き・く・な・り・ま・し・た・だけしか、書いてないよ。」と、読んでくれるのです。
「うああー、大人やのに字、間違えた~」
「ま~ちがえた~まちがえた~」
4人で声をそろえて、しかも面白がって手を叩きながら笑って言われた。
私のころは、1年生になるまでに、自分の名前をひらがなで書けるのが精一杯だったような気がする。
すごい!字が読める!3才!!もうすぐ4才になるにしてもすごすぎる!!
さらに、追い討ち!
私 「ここに男の子は何人でしょうか?」
子供たち 『ひとり~』
私 「正解!では、女の子は何人ですか?」
子供たち 「3人!!」
私 「え~?4人でしょ、ほら、1,2,3,4・・」と私を含めて数えた。実は疑いもなく答えた私。子供たちが間違っていると思った。
子供たち 「看護婦さんは、女の子じゃないでしょ。おとなの女でしょ。」
私:(そりゃあ、私は子どもじゃないが・・・・・)
すごすぎる。「女の子」は大人には関係ない、と言い訳できる頭のよさ、回転の早さ。3才でなんでこんなことわかるのだろうか。
あの子たちが、大人になれば、どんなに、教養豊かな人になっていってくれることであろうか。
細田クリニックのキッズコーナーで、字が読めて、私を女の子じゃないよ!と言った事、何年か経って覚えてることはないだろうが、私は絶対忘れない。あの子たちの無邪気な本能が大好きだ。
これから先も、このキッズコーナーで、驚きに近い発見や出会いがありそうな予感がする。
                  eri,hososda